Re:11colors

毎週木曜日更新です。

My First Bootsについて

師匠が私の勤めるところから離れて数日が立つ。

彼との出会いは今思えば幸運なそれの一つだった。

 

大らかでいざという時は前に出てくれる、いろいろなことを懇切丁寧に教わった。

一方で彼自身が分からない分野をたまたま私が知っていたのでそちらは私が行うことになった。ここで嬉しかったのはほとんど任せっきりにしてくれたことだ。

おかげでのびのびとやることができ、それが成果として目に見えて現れだすと彼も喜んでくれたし、うちの部署の評価も上がったと思う。

 

個人的に苦手なタイプは「こういう風に出来ないの?」「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」と無理難題を突っ込んでくるタイプだ(二ヵ月で辞めた会社のボスは今思えばそういうタイプだった)。加えてそういった変更がすぐにできると思っているとたちが悪い。

 

しかしお陰さまというかなんというか、彼はその大らかな性格で大体のことを「良いね」と言ってくれた。「俺、本当に分からないからさ」と言っていたことを今でも思い出す。

 

分からないから任せる

 

というのは今思うととても凄いことだと思う。分からないなりの不安とかを一切なしに任せてくれるんだ、しかも入ったばかりの人間に。これは素直に凄いとしか良い様が無い。

そんな彼は職場で一緒の日は毎日、毎日、ブーツを履いていた。こんな職場で暑くないのか…と短靴を履く私は脱ぎたてのそれを渡されたときに逃げる言い訳をよく考えていた(実際そのようなことはなかった)。

よく楽しそうにブーツの話をしてくれたことを思い出す。1を聞いて10返ってくるのだから聞いているこちらも楽しいし、聞き逃せない話題が沢山つまっていた。

気づけば次第に私もブーツに興味が湧くようになっていった今、彼は職場を離れた。

 

いつかどこかであなたにブーツを選んでもらいたい。

 

私はブーツ選びを彼にお願いしたい。と願っている。