Re:11colors

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外すことを思う

以前挙げたこの三着

 

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右下のベージュのものはあまりの危うさ、というか良さに怖くて袖を通さないまま着られる季節が過ぎた。

残りの二着は何度か袖を通し「ああ、これがクラシックなルールに則ったそれなのね」と服の力に圧倒されながら街を歩くなどした(服の力という意味だとベージュのものは強すぎて着れないのかもしれない)。

実際にそれぞれを着て驚いたのは今までの自分のセンスが試されるということだった。まだまともなスラックスは持っていないのでパンツは手持ちのものでなんとかやりくりをしているのだがしっくり来るのは2本くらい。他のものはどうにもバランスがおかしい。股上が浅かったり変に細かったりしてどうにも上手く行かないのだ。

更に困ったのは鞄だ。どの鞄もコーディネートを満たすという意味では足りない。あげくの果てにはそれを満たすものがどこにあるのか、売っているのかも分からない。

靴は何とかなる。沢山あるから。いくらか目が利くようになったおかげもありどれを合わせれば良いのかは何となくであるが分かるし個人的に「これが正解だな」というのを導きだすことも出来る。

 

パンツ、鞄ともに言えるのは「これはいけるかね」と思っても鏡を見た瞬間に違和感を覚えるということだ。「これはマズい」と。

その判断基準として多くの服を買い、着用し、手放し…というのをしていたのがここで生きているのだなと切に思う。服装に関して何かの知識に頼ること無く、感覚的にこれはマズいと思える、ルールから何か逸れていると思えることは「イケるイケる!!」とゴーサインを出すことと同じくらいに幸せだ。

 

そして逆に外すとなるとこれが難しい。むしろ「外れ」になることが多く、結局出来ることは殆どなく精々ポケットチーフを入れないくらい、ネクタイをしないくらいの外ししかできないのだ。手持ちの、ジャケットに比べればカジュアルなもの達は「これはマズい」となることばかりだ。

 

装いの一つの集大成でもあるスーツスタイルであるがこうも難しく、面白く、自らの今までを試されるものだとは思わなかったが、それは久しぶりの感覚であり、あーだこーだと鏡の前でやるのがとても楽しい。