去る11月24日、私は文学フリマに出展者として参加した。
全てを自らで手がけたものを売るという機会は初めてだし、こういうのはいきなり参加を決めていきなり作り出すというのが私は楽しいと思うので軽い気持ちで取り組んだ。
靴について何度か言及をここでしていたのもあり、それを題材にするのがスムースで良いと考え、かつこういった物はおそらく会場に存在しないのではないかという気持ちも手伝ってテーマは定まった。私はこういう手軽に物を作ることについては
「勝手に作って勝手に広める」
という話をすることがあるがこれももちろんそれに当たる。
自分が楽しければ良いし、それを見ておもしろがってくれる人がいればもっと良いという考えだ。
今回特に意識したのは「完売させること」これに尽きるしそれが達成できて良かった。
その為に絵を描き、スクリプト体で見出しを作りいつもより気障な文章を書いた。
もちろんボールペンで描くことも、スクリプト体で優雅に見せることも好きなことで作っていてとても楽しかった。
売る物が完成したので次は売るための物を考えた。
私は異形のものであること、異彩を放つ存在であることを努めよう、振る舞おうと心に決め一張羅のスーツに身を包み自慢の靴を飾り異様な空間を作ることを意識した。いろいろとそう努める方はいるだろうけども、私はユニークであることよりも「場違いであること」に努め、それが面白いと思ってくれる人が会場内にどれくらいるのかを考えて部数を決めた。
今回、面白いなと思ったのは考えた通りに事が進んだこともそうだがその場で手に取って頂いて「面白いですね」とか「次も書いて下さいね」とか「この感じ、凄く好きです」と言ってもらえたことだ。
私は作品を発表する場というよりは試みがどこまで達成されるかを確かめる場として参加したのだが、貴重な体験が出来たと思う。