Re:11colors

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MEPHISTOの靴

スニーカーをランニングシューズしか持っていないという時期が3年ほど続いた。
下駄箱を革靴が占拠したのと、しっかりと合った(そして作りの良い)革靴は私が当時持っていたスニーカーよりも履きやすかったからだ。
そんな硬派な時期はMEPHISTOの靴を手に入れることとで終わった。

 

 

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今さらスニーカーを買い足すのも笑えるし「革靴の方が良い!」なんてポロッと口にするくらい順位の高いものでもなく……と思ったらこのダサイのかダサくねーのかよくわからない靴が目に入った。
実際に履いてみるとD環のキリキリと締め上げるフィッティングと分厚いシュータンの前後の関係で強く締めても足が痛くならないのと脱ぐときにタンを起こすとかなりスムースに紐が緩むのでその辺の塩梅の良さに驚く。
実際の所、タンと重なるのがD環だけなので(通常は羽根と呼ばれる部分が重なる)そういった動作が起こるようだが。

ソールはクッション性はあるようだけどある程度の硬さを石畳を歩く前提ということで保っているそうで、意外と硬い曲がり度合い。反発力である程度の推進性を保っている感じで、クッション性に足が取られる甘やかされている感じが無いのが割と肝な気がする。

個人的に好きなのはモカ部分のUががっちりと太い糸で「手縫いか?」と思うようなステッチ間隔で縫われているところとうねるようにシワが入った分厚くて柔らかな革だ。
重厚感が生まれるようなデザインを縫いや素材の選択で暖かみを持たせているのがギリギリセーフにさせているところでもあるようなでも「コレアウトでしょ」ってあっさりいわれてしまうような怪しいバランスに仕上げていると思う(この辺の作り込みがしょぼいと一気にアウトになるわけだが)。

ソールが丈夫なので修理をすることはかなり先になるとは思うが、修理を前提に作られているモデルが多く、この靴の場合は2〜3回はソール交換が可能。10年選手もざらだということだ。

これほど長距離を歩いても疲れず「長い間履ける」という見込みがある靴も珍しい。
これは中古で手に入れたのでぜひとも新品が欲しいと思うこの頃である。