文学フリマがいよいよ近づいてきた。
「当日の忘れ物はないか」と思ったがペーパーを作っていないことに気づいたので明日明後日に取り組みたい。お釣りも用意した、手持ち搬入のものはまとめた。
大丈夫だ。でも何か忘れ物をしていないか。不安だ。
文学フリマにはいろいろなジャンルの文芸作品が並ぶ。
一度、買う側としてゆっくり回りたいなと思うけどきっとそういう参加の仕方をすると「なぜサークル出店しなかったんだろう」と後悔するので今の所その予定はない。
そんな様々な作品が並ぶ中で私は靴の本を出している。理由は最新作紳士靴十一話にも書いたが「どれだけファッション関連のものが売れるのか興味があった」。これだ。
最初に出した遊びのコピー本は数冊だが全部売れて「ああ、売れるんだ」と驚いたものだ。幸服無限というフリーペーパーを当時は作っていて無料のものがなくなっていくことは知っていたけど、自分の作った有料のものが無くなるなんて思いもしなかった。
その後は幸運に恵まれ題材を多数持つことができ、最多の話数を誇る「紳士靴四十七話」。そこでやはり絵が必要だなと思い絵を描いたのをきっかけに知人のLINE似顔絵教室で描くの苦しみに耐える力を身につけて作り上げた「紳士靴九話」。次はその絵を楽しく使い、動的レイアウトで行こうと私のやりたいことを注ぎ込んだ「紳士靴十八話」と続く。
そして昨年末に十分に絵の勉強をしていないのでは?と気づき、得た感覚をもとに「上手くなった絵」と「さっぱりとしたレイアウト」の二つでつくりあげた紳士靴十一話。これを7日に出す。一作ごとに学びがあって、それを解決できる何かに出会えたのは正直ラッキーだ。この本も文フリ後には何か学びをくれるのだろうか。
私は当日は「場違いの存在」でいるように務めるためにネクタイをし、ジャケットを羽織り、革靴を履く。革靴なんて結局誰にも見えないのに。
毎回毎回私は場違いの存在であって「なんでこんなやつが、こんな本を持ってきているんだ」と思ってくれる方がいれば良いと思う(最近は浅いところでは自分が少し慣れてきてしまっていて、深いところではもうワクワクして仕方がないということにいつか大きな忘れ物をするのではと心配している)。立ち寄って、読んで靴の世界に興味を持ってもらえたりすると楽しい。「こんなものがあるんだな」と。
それではみなさま、お待ちしております。