Re:11colors

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RENDO GB001〜Order made〜

少し、自分の話をする。

私は中学までは地元、東京の下町の学校に通っていた。

高校進学を考える頃にふと「このままではよくない」と漠然とした不安を持ち、都心の学校へ行くことにした。同レベルの高校はいくつもあったが都心であることが私にとっては重要で、その高校時代はたくさん遊んだし下町と違う華やかさや多くの人がそこに流れ込むごちゃ混ぜの感じにとても影響を受けて今があるなと思う。

私がスマートなドレスシューズを好むのは明らかにこの頃に多くの時間を過ごした街の影響だと思う。「そういうものが多いのはそういうことだよな」と勝手に自分像を照合して納得する。きっとあの頃を大切に思っているからだろう。

 

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今回、注文したRENDOのGB001はそういった観点からすると「地元」な靴だと思う。

当たり前のように似合う靴だ。似合うのは知っていて、似合わせる作業が必要が無いもの。スマートなドレスシューズはどう日常に迎え入れるのかが難しい。うっかりすると靴に食われて持っていた服が途端に出番がなくなり別れるはめになる。その危険な姿が魅力的で楽しいジャンルだ。そういった心配はこの靴には無いだろう。

 

そういった心配が無い、わかりきったものは今までは必要がなかったがその刺激的な日々に飽きたのか少し疲れたのか急に欲しくなった。

そういえば地元がよく見えるようになったのも高校で遊び尽くしそのまま専門学校へ行ったら「こいつらまだ遊ぶのかよ……」と飽きたときくらいだった。

 

似合うのは知っていたUチップはJ.M.WESTONの641に比べるとモカ縫いのUの形状のせいか少しカジュアル。とはいうもののParabootのCHAMBORDを基準に眺めると幾らか品がある。その辺はデザイナーの方が目指したところらしい。

 

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革は「これが好きだ」とはっきり言える茶色のグレインレザーをメインに据え特徴的な羽根のパターンを際立たせるためにきめ細やかなカーフとのコントラストを作ることにした。

 

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ソールはストームウェルトでダブルソール。この辺はもうボリューム感をバッチリだした。こういった様子の靴が似合うのも、私自身がまた知っていることでもある。仕上がりの曲線美と質感がうっすら伺える程度のコバの染め度合いも思ったよりもずっときれいでこれは本当に驚いた(特にコバはもっとベッタリ仕上がってくると思っていた)。

 

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履き心地の話を少しだけすると、まず足の裏が触れる部分が少し立体的なのが特徴。特にかかと周辺部分は履いた瞬間に感じる。あと、これはもう調べるとすぐ出てくるけど踵が小さめにできている。腰裏自体は床面が表になっているのでこれらと合わせ技で抜けにくいように設計が為されている。かかと周りの抑え方が秀逸で、少し専門的な話になるがロングヒールカウンターなんかでパワープレイで抑えてくる感じがないのが非常に好感が持てる。

 

足裏からの効果的なアプローチとそもそものラストの設計や製造段階での気配りで履き心地を向上させているのが独特で面白い。

 

「こんなにも語る」靴なのでさぞ高いだろうと思いきやドレスラインは39000円(税別)、私がオーダーしたカジュアルラインのGB001は43000円(税別)なので、なんとも良心的な存在である。

私はオーダーしたので大体6 .5万円くらい。靴が好きならオーダーでインポートレザーにチェンジするのがベストな選択肢だと思う。

 

あ、あとJ.M.WESTONの641とは全然違う靴だから「641と比べるとコストパフォーマンスが云々、こっちは革質がどうでこっちはどう」とかやっても意味は無い靴。欲しい方を買うのか足に合う方を買うのがいいと思う。

 

それと箱の牛が引っ張り合ってるマークが可愛い。

 

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www.rendo-shoes.jp