履いていて「良いな」と思うなんてのはよくある話で、それはそれぞれの心地よさであったり値段に対してのなにかであったりする。
私はNigel Cabournのカーゴパンツはヤフーオークションで買ったのだけど、なんとも売れなそうにずーっとグルグルしているものだから引き取る気持ちで手に入れた。まぁ、カタカナで「ナイジェルケーボン」とタイトルを付けられたら、そりゃそうだよな。
このパンツのガシッとした生地は一種の満足感がある。レプリカ系とか通ってると余計にそう。ゴワッとした感触は柔軟剤を使わずに洗い続けたタオルのような安心感。ふんわり柔らか、しなやかというわけではなく、そこが好きだ。
履いたときのシルエットは、お察しのとおりに太い。あとは型崩れがしにくいかな。「ずーっとこんな感じだよな」と朝、電車の窓ガラスに映る自分を見て思う。知人が「ナイジェルのパンツは型崩れしないんです。なので細いのではなくて太いのを買ってください!」と言っていたのは本当で、そういった話の思い出を纏っているような気がするのも、気持ちがこもる感じがする。
その生地と型崩れのしにくい感じから、裾上げせずにガバっと大きく2回、ロールアップして履いているが、そのなんだろう、漫画とか本の中の人物にでもなったかのような程よくデフォルメされた雰囲気にどっぷり浸れるのは楽しい。
それと、その穿き方をしていたら、数年前に買ったパンツが裾が短いように感じることが増えた。きっとこうやって自分の好みの変化に気づくのだろうし、気づけるうちはまだ服が好きで、楽しんでいるのだろうと思う。
今は、もっとかっこいいものが出ているので、それを誕生日にでも買いたいなと思う。
定価でも買わないとね。
ああ、服の幸せは限り無い。