Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

Hot Wheels DODGE D100

ミニカーはおそらく、最も気軽に部屋に置けるミニチュアで、展開の幅は驚くほど広いので、「ミニカーでも飾るか」と思うとひとたび好きなものが見つかるという奇跡のアイテムです。

 

模型と違うところは作る過程が無いところで、それは少し寂しいですがキット化されていないものも数多くあるのでその寂しさは割とたやすく埋まります。また、精密なものを眺めるのもよし、発想が豊かな世界観に潜るのも良しと楽しみ方も豊富でありながら「上手く作れない」ということが技術面、発想面でないので、そこも良いところですね。

 

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この前買ったのはHot WheelsのDOGGDEのD100というモデルです。これにはベージュやシルバーなどのカラーバリエーションがあって、私は結局写真の白にしました。他の誰かが紹介していて、その良さの説明に惚れて買ったというのもありますが、この大味なハンバーガーのような見た目の上に乗る軽快な色使いにやられたという感じです。ホイールの赤なんて特に。

 

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普段は、ある程度セーブしてますが、価格が安いのもあり冒険がしやすいのがポイントな気がします。模型じゃ買わないものをミニカーで買う、洋服じゃ買わないようなものを模型で買う。なんでしょうね、こういうの。旅先ではっちゃけて地元ではカッコつけるみたいな。

 

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色の組み合わせや、グラフィックの配置などの文法・作法などがおそらくあるのでしょう。その上でデザイナーの方が創意と遊び心を加えながら、こういったプロダクトを作ってると思うと、ついつい理屈っぽくなってしまったり、言葉を一番上に纏ったようなものを作って、自分をとりあえず安定させたりしてしまう弱さと軽率さに恥ずかしくもなります。

 

自由でカッコいいものに触れるにはHotWheelsは良いアイデムで、普段買わないようなものの中にある自分の好みが見つかる良い機会だと思います。

 

ティリーの楽しみ

なんとなく1/48のティリーというトラックを作ってみたのだけど、それは私が思っているよりも楽しい出来事が詰まっていた。

 

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まず、この手のピックアップトラックというのが単純に食わず嫌いだったが、いざ作ってみると面白い。大体の模型はそれだけで完結する世界観を有するが、このタイプの車は荷物を上げ下ろしするものでも有るので、外の世界と手が繋がりやすい。

部屋にある何かを積んで何かを下ろすような気がする。

 

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また、トラックは文字通りのトラックなので何かを運ぶわけだが、そこで自身の頭の硬さに驚いた。街で見るトラックが何を運んでいるのかということで考えてみれば、工事現場のそれだったり、もちろんこのティリーが本来果たすべき役割のようなものを運ぶのであると思いこんでいたが、偶然にも花の前に置いたら、途端に花を運ぶトラックになってしまった。

花を運ぶトラックをまじまじと見たことはないが、私が前にいた会社のそばのスーパーにはジムニーで花が搬入されていたので、その記憶とつながったわけだ。なるほど。部屋にはヤマザキパンのトラックのトミカもある。うむ。

 

私が模型を作り始めた頃に「これ、好きかも」と思っていた、スコップなどのツールを貼り付けていく作業があるのも嬉しい。といっても一箇所では有るが、それにしても頭にスコップを貼るだけで、本当にそれだけなのだが、ワーク感が生まれるのは車の模型という受け皿の広さと、日々自分がどれだけ車を目にしているのかということに驚かされる。

 

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車体前面の密度がギュッと詰まっている点が見どころで、そこにどれだけ集中力を切らさずに望めるかがポイントだと思うのだけど、1/48だからといって省略しないところにタミヤの気合を感じるというか、ここはしっかりしないと駄目なんだろうなという気持ちが伝わる。特にフェンダー上のクリアパーツはめっちゃ細かいし、フロントライトも付け方が難しいんだけど、だからこそ、しっかりと取り組むと良いのだろう(と思って気合を入れ直してしっかり作った)。

 

こういう要所で急に細かくなる感じってなんだろうなと思ったらエレールのHバンはまさにそうだったりして、あの車もフロントドア周りは急にパーツの点数が増えて最初に作ったときはただただ、しんどかったが二個目には理由がわかったので作るのがめちゃくちゃ楽しかった。

そうやって密度のメリハリが有るキットは作っていて相手の気持がわかるようで嬉しい。

 

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ティリーは、なんだろう。俺にはDickiesのワークパンツのようにも感じるし、Tricker'sのような気もするし、でもど真ん中はCrockett&Jonesのコニストンみたいなドレスも行けるやつがブーツも作るみたいな、華奢者が頑固者を作るっていう、キレイな無骨さが有る感じがする。で、その綺麗さが車体前面にある。

色は、塗っちゃったけど、塗っても塗らなくても良い気がします。

これだって、ホントは一番塗るべきのタイヤ、塗っていないしね。

 

いろんなトラックがあっていいっていうことで。

試しに明日は通勤のときのトラックを眺めてみることにしようか。

 

私の欲しい物リスト

 

今週の物販

 

 

 

 

 

 

ティレルの休日

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F1ドライバーの方が台風の日に模型を作っていた。

私はF1を見ないので、誰だかは分からなかったが、ただ彼がF1を作るということはとても眩しかった。今こうして、文章を書いてて思ったが、タミヤマツダロードスターNDの模型を実写のデザイナーの方が持っている姿を見て「かっこいいなこれ!」と思った感覚と近い気がする。

 

作っていたのはティレルのP34。タミヤの模型のラインナップを一通り見れば、忘れられない6輪のルックス。作るのは少し難しいが、難しいものをエスコートして、完成させようとするタミヤの気遣いを感じるキット。

 

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組み立て順は以前作ったウルフと同じなんだけど、この手順が個人的にはかなりイケてると思う。エンジン周りを作らせて、そこからシャーシにくっつける。ここでひと段落させる構成。ここで、作ったものが全部くっつく。

この後はフロントサスペンション、つまりタイヤ周りを作る工程になるんだけども、ここで明確に作業が分かれているから気持ちがスイッチできる。

 

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2台目のF1になるんだけど、今回はエンジンやウイングなどありとあらゆるものが、前から後ろまでビシッと一直線になる様に気にして作った。

ポイントは、ネジでエンジンを止める過程で、そこでバランスの微調整ができる。

あとは、接着材で律儀にペタペタ貼りすぎずに、少し余裕を持たせた。

 

普通のカーモデルと違って最後にタイヤをつけてバランスを見ることになるのだけど、そこでガタガタだったときに手を入れられるように。案の定ガタついたので、原因を探って貼ってないところをしっかりと貼り直して固定したら様になった。

 作っているときに「グロージャンはこれはどうしたんだろうな」と、F1ドライバーの彼のことを何度か考えた。つい、何も考えずに彼よりも多くの道具を使って組み立てを進めていたけど「これ、ピンセットないと無理だよな」と思ったり「綿棒が必要だな」とか思ったりしたんだけど、綿棒はホテルにありそうで、ピンセットはチームの誰かに借りたりしたのだろうか。

 

模型は書道における手本を見ながら書き、その書をただ眺めるよりも、よく見る臨書に近いことが可能な面がある。今回はグロージャンやからぱたさんがどう作ったのか、あと何人かやはり作ってた人がいて、そういう人のことを考えながら進めたけど彼らが感じた何かを、実際に作りながら見ることができたと思う。

 

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このキットには良いところがいくつかあって、組み立ての手順の優しさもそうだが、ならではの良さは多彩な成型色の色分けだろう。また、デカールも青と白でほとんどが構成されていてるのも美しい。私は、それが綺麗だったので、それ以外の色が入るデカールは貼らなかった。

 

ちょうど、青✕白のグレンチェックのシャツをオーダーしたばかりで、その色が頭に引っかかっていたのだろう。

  

私の欲しい物リスト

 

今週の物販

タミヤ 1/20 グランプリコレクションシリーズ No.53 タイレル P34 1977 モナコGP プラモデル 20053

タミヤ 1/20 グランプリコレクションシリーズ No.53 タイレル P34 1977 モナコGP プラモデル 20053

 

 

 

GP Car Story Vol.26

GP Car Story Vol.26

 

 

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