今日はモヘア混のジャケット+ツイルパンツのスタイルで人に会いにいった。
どちらもオリーブグリーンよりの深い緑のもので素材による微妙な光沢感の違いが楽しい。シャツは水色のヘリンボーン、ネクタイは紺地に緑のエンブレムが並ぶもの。
朝からダラダラとテレビを見たり部屋を片付けたりしていたせいで服装を考えるスイッチが上手く入らず、切り替わらず何度も悩んだ割には良いコーディネートが出来たと思う。纏めつつ差を出す所は出す。というのが楽しい。
家を出るときにぼんやりと会う人のことを考える。
靴はどうしようか。踵にまで穴飾りが打ってあるフルブローグの方がパンチが効いてていいか……。
シューキーパーを抜く一瞬前に「あ、こっちのコードヴァンのコンビシューズの方が良いか」とそちらに変えた。
満足のいく上出来なコーディネイトができたのだが、その瞬間の
「あっ」
という気持ちは今までにない感触だった。
些細ではあるが経験が無意識の世界にすっと入っていっていたことに気づかされるそんな出来事。
「スーツは着慣れない」
というような気持ちの薄れはこういう所から現れている。