私がよく会社で後輩に何か教えるときに「どこそこのドアが立て付けが悪いから、引っ張りながらドアノブを回す。とかそんな馬鹿な話は、実際にはあるにあるけど自分たちからそうなってはいけない」なんて話をする。
このドアノブみたいな話は大なり小なりあってマジで解決できないものとよそから入ってきた人間からすれば「これくらいなら直せよ」ってパターンがあって私は外様なので割と直してしまう。でも直らないものは直らないので、例えばタイトルの通りに間取りみたいなのは無理だろう。ここの導線がダメなんだよな。とか、この椅子と机の高さの関係性が悪いとか。で、たまに無意識で自分たちができる範囲のことでそっちに流れてしまうときがあるからさっきの話が出てくる。
そういった意味で、財布はどうだろうか。
鞄もそうだが、財布も部屋が仕切られていて、その語の通りに部屋の集合体であとは心の持ちようでそれが家だったり会社だったり銀行だったりするものだろう。
なので、それぞれが色々と考えを巡らせて財布を買っている気がする。
買ったのはaffordanceというブランドの財布で、丸善日本橋店の革職人店で知り、そこで「次にやるスパイラルでの展示ではグレーが出る」ということだったので、それが良いと思い実際に見てみるとやはりそうだったのでグレーにした。
ボタン開けて広げると更にボタン留めされた部屋があって手前・奥と小銭とカードを入れる部屋。
あまり財布に関心がないせいもあって知らなかったが紙幣を縦型に入れるこのデザインが白眉。まとめてガバッと入れやすく、かつ端っこが折れ曲がらない。出すのもパシパシパシと指で繰り出せるのが非常にスムースで気持ちが良い。
「何か文字を打てますけどどうします?」と聞かれたので内側に完成日を打ってもらった。このサイズ感が控えめなのがとても良い。
あとは、ここの革は特徴的で良いなと思っている。ヌメ革が染められたもの(?)だと思われるがマットな見た目と触ったときに手に馴染む感じ。
色味が深くなることや、光沢を放つことが約束された風合いでそれを汚く感じさせない程度の明るい色味もラインナップに入っている点も見逃せない。
神社の屋根色をイメージしたブルーグリーンも中々。
買った財布はこちら。
エイジングは毎日使うものなのでいずれ。