カバンのヨレが急に気になって、それから居ても立ってもいられなくなり急遽買うことにした。条件はあまりヨレないことと大きすぎないことで、肩に描けられる程度の持ちての長さ。こんなものだ。
ヨレ、というのは型くずれなのだが、なぜ型くずれを起こしたのか振り返ることにした。使い方・素材・パターンの三点が原因のようだ。箱型のカバンは側面のパネルがくたびれていたので、おそらくそうではなく前後をシンプルに縫い合わせたバッグなら良い。素材ももっと強度があるものを。と考えると佐藤防水店か一澤帆布あたりか?と浮かぶ。ただ、どちらも今すぐにとはいかない上に、そもそも帆布が今の自分に合っているのかがわからない。
この辺の問題の解決をどう図るのか。というのはきっと作る側の腕の見せ所なのだろう。「クタッとした風合いが良い感じ」とイメージで押し切る手もあるし、例えば私の好きなateliers PENELOPEは少しクセのあるものが多かったりして、使い込んだ感じも悪くない。オブラートに包まないで話をすればこれはもう単純に造形力の問題な気がする。あと、ブランド名もそうだろう。〇〇鞄とか〇〇帆布と漢字で丈夫そうに書かれているのとそうでないのとではクタッとした風合いの取られ方はずいぶんと違う(そういった名前のものがクタッとしたことはもちろん「こんな丈夫そうな物をそうなるまで使い込んだ」という証にもなるのだけど、今の私にはこんな丈夫そうなものがこんな風になってしまったか……という後ろ向きな気持ちが強い)。
ではクセのあるものが素晴らしいかというとそうではない。というか「これ最高!」ってときと「いや、全然だめだな」という気持ちのブレが激しいのである。新作を楽しみにしてはハマらない。とかそういうこともある。なのでバシッとハマるものがあるかどうかの検討が大事になる上に、持ち運ぶもののスタイルが変わると随分と具合が悪くなったりするのが厳しい。厳しい……のか。いやまたいずれ出番はあるだろう。
「とりあえず帆布は今回は無し!」と欲しいものはオーダーとか発送まで時間がかかるものが多いし、とっておきのateliers PENELOPEは実店舗でしっかり検討して買いたいから、後日に回すことにした。なので、そこから自動的に化繊に目が行く。革もいいかと思ったけど重いので無し。
中田商店が出しているJ-TECHみたいな番外編みたいなバッグを見たり、「ベタにもうPORTERでも良いかーコラボしてるやつ良いなー」とか「仕事用ならブリーフィングで割り切っても」とかなんとかぐるぐる考えていたら、荒井テントのバッグであったよなとかそんなことを思い出したりして調べてたらhoboとのコラボモデルがヒットした。あ、hoboね。あったあった。荒井テントとのコラボはセンスがいいなぁ。
とか思っていたのだけど、どうかなといろいろ見ているとベーシックモデルのトートバッグが。大きさは荒井テントコラボよりも4〜5cmほど幅が短めで40cmあるかないかで、探していたサイズ感。内ポケットがないけど、外にジップ付きポケットがある。そして、なぜかAmazonで安い。なんだこれは。
加えて15%OFF。
突然CMみたいな文章が入ったが事実である。それで、到着を楽しみにした。
ダンボールを開けて、保護用のビニールを破いて鞄を持ってみると取っ手の柔らかさに感心する。
肩にも問題なく掛けられる。外側のジップポケットは財布も入るので良かった。メインポケットはポケットもなにもないシンプルな構造。
素材はきっと、ヨレヨレになることはほとんどないだろう。エイジングもしないだろうけど。サイズは気持ち小さめのバッグが好きなのでこれで良い。容量が意外とあるのも嬉しい。色は好きなオリーブだし出番も多そうだ。
仕事用のバッグとして月曜日から絶賛活躍中なのだが、ポイポイ放り込める安心感と化繊ならではのバリッとした感じが良い。
きっと、ポリエステルなどの化繊の鞄はある程度風合いとか品質が保証されているのだろう。著しい経年変化は起こらないし、風合いのムラもないし。当たり外れがそんなにないから「とりあえず良い」というか。しばらくはこれをメインに運用していっていい感じの帆布のバッグを買い足すプランで行こうと思っています。