日本の靴とか、デニムとか、まぁなんていうんですかね。
「日本のもの」ってかなりよく出来ているんですよね。時計もそうか。
ただ、私の場合は靴がそうなんですけど「よく出来ている」だけでは勝てない魅力ってのが海外のものにありまして。友人も「どんなに日本のものが良くても、優れていたとしてもやはり海外のものに惹かれてしまう」という話をしていました。
実際のところ、靴を国別に特性分けするのって、できそうでできないのでこの話はざっくりいってしまうと「好み」に尽きるんですけど。
実はこの記事を呼んでからずーっとベントレーのブロワーは気になって気になって仕方がなかった。一目惚れだろう。ただ、惚れた日に関してはおよそ1年半前のことだ。
記事に目を通してキットの詳細を知ると「海外製」のプラモデルだということに気づいた。それで「ああ、これは俺には上手く作れないな」と思ったのが当時。
でも今は「カテゴリ:模型」を作るほどにはプラモデルを作った。
そしてプラモデルには、靴と似たような何かがあるのではと好奇心が湧いてしまったので買いました。
まず、箱がキャラメル箱なことに驚く。そして説明書にはもちろん日本語表記はない。
うわっ……と一瞬思うもののプラモデルを作るときは日本語を読む場面があんまりないことに気づいて、言葉の壁は存在しないと思うことにした。
買う前に「古いキットなので歯ごたえありますよ」と事前情報を頂いてたけども、案の定、歯ごたえバキバキのゴリゴリでした。
パーツが合いそうで合わない。ダボとダボ穴を能動的に合わせにいくと、今度は少しずれる……。基本的には「全体のバランスを見て作ってくれ」というようなスタンスです。なので、水平垂直に関してもこちらから能動的に仕掛けに行く必要があります。
このときの経験が生きるかと思いきや……生きません。
なぜならなにせ昔のキット。パーツの接着に関しても安定した角度で保持するのが難しい。フェンダーとフロントライトは特に難所。
ただですね「水平垂直を能動的に取りに行く」と考えて作ろうとすると不思議なものです。フェンダーはティッシュをタイヤとの間に挟んで角度を保持したりしだすんですよね。試合中に強くなるっていうやつです。
エンジンオープン状態をどうしても再現したくて、カッターで切って開いた状態で接着するのにも保持するために消しゴムを具合の良い角度に切って使ったりしていました。
そして、この「エンジンオープン状態を作ろう!」という強烈な意思のもとに作成を進めるので、いざその場面に近づくとそのことばっかり頭の中で考えていたんですけど、そのときに
「あー俺はこのベントレーのブロワーに関しては『猛烈にこの形を再現したい』という強い精神力が働いてるんだなぁ」
なんて思ったりしてました。だって、タミヤの新し目のキットと組むときの感じがぜんぜん違う。一個一個を確実に組み合わせていけば良いと思ったらそうじゃないこともある。全体を俯瞰して、先を読んで、というか文字通り説明書の先の項目も読んで
「あー、ここがこうなるからここはこんな感じかー」
と把握する過程がありました。途中からはもう本当に将棋の大局観そのものです。
タミヤのそれとは当たり前だけど全然違う。そして、うまくいかないところで大局観不足を感じて次は確実にうまくなるという感覚を得る。
ただ、最終的には
「な?なんとかなっただろ?」
と言わんばかりの姿。なんとかなってない所はなんとかなっていないし、もっと良い順番で組めそうな気がするんだけど。
そういう「なんとかなってないけどなんとかなっている感じ」に関しては、あるよな。と思います。それでいて、そういうものは大体かっこいいから困る。
ワークブーツで革に血筋バリバリ入ってるのにかっこいいとかそういう感じ。
これはもうね、ズルいですよね。
致命的な不具合ではないものはほとんど味方になってしまう。
正面で見るとガッタガタの部分が合ったりするのも、なんかいいんすよね。
カッコいいっていいことですね。
レッドウイングのマグカップは模型と飾ると抜群にかっこいいので最寄りの直営店で、買いましょう。

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