わざマシンを使うことで、あとから自分に足りない力を足していく。これはポケモンに限ったことではなさそうだ。
ポケモンはレベルが上がれば勝手にわざを覚えていく。ただ、それだけで完璧なわざ構成にはならない。特に対人戦においてはそれが顕著だ。理由はいくつかあると思うが、環境へ対応できるかどうかという点が大きい。環境というのは、対人戦を楽しむ大勢のプレイヤーの中で「どういったポケモンが主流なのか」「それを倒すためにはどうしたらいいのか」というような「勝つためのトレンド」で、常に変化するものだ。
環境が変わることで求められる役割が変わり、それによってわざ構成が変わる。そうやってポケモンたちは変化を求められている。わざマシンを使って、対応の幅を広めたり、より尖った存在となることで、環境のスキを突いて注目を集めたりすることもあるだろう。
私たちは、どうだろうか。現実社会で生きる私たちだ。気づいたら歳を重ねて社会人だ。学ぶ必要もありそうでなさそうな、そういう時期がずっと続く。別に、今のままでも暮らせなくもない。そういう日々だ。レベルは上がりきったように思える、ポケモンと違って下降する可能性すらも感じている。楽しい今は、自分の限界のようにも思える。
そういうときに効くのがわざマシンだ。「これさえ覚えれば、俺というポケモンはもっと使えるのに」を後天的に覚えさせることができる。人間用のわざマシンは学びだ。読んで覚える、書いて覚える、聞いて覚える。まぁいろいろあるが、私の場合は本を読むことが多い。
「なんかこういうことが知りたいんだよな」と思ったことがいくつかあった。それは、商品知識だとかその業界業種ならではのものではなくて、もっと汎用性が高いというか、上位に位置するもの。組織で働くってなんだろうとか、どういう流れで物事が進むのかとかそういう話だ。
その中で「ああ、これは汎用性が高くて、火力もそこそこあるな」というものが見つかった。それは「計画を立てる」という作業だ。
特に「これをやるためには、何をいつまでにやらないといけないのか。それを誰がやるのか」というタスク表を作るというのがバカみたいに効く。そして進み具合を関係各所に確認をとっていき、全体に共有すると、それはもう「進捗管理」という立派な仕事になる。
今のチームで働いていて、本気で驚くのはほとんどの人が計画を立てない。立てないというか、立てているかどうかが共有されていない。だから、勝手に計画を立てる。それを「こんな感じっすかね」と見せるとあーだこーだ言われる。ここで怒ってはいけない。言わせるために作ったんだから、言わせる。形になったものは、双方で合意された計画表になるので責任感が生まれる。
気づいたら、計画を立てることが仕事になる。みんな計画を立てるのが面倒だからだ。ただ、やってみると簡単だし、さっきも書いた、実際にはあーだこーだ言わせるためのたたき台を作るだけだ。合意形成までは実際は相手が主導で進むので、聞いているだけで良い。相手に主導権があるほど、相手の責任も増す。
エクセル的にいうと、左から
・状態(未着手/着手中/完了)
・やること
・担当
・納期
・誰かに相談すること
・備考
みたいな列を作るのが楽だ。他にも色々あるけど、まずはここから。プロジェクトマネジメントの本とか読むとマジで役に立ちます。エンジニアじゃないけど、読んだよ。
「計画を立てる」はかなり汎用性の高いわざマシンのようだ。
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