Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

プラモデルと写真撮影を行き来したいと思う。




プラモデルをはじめとした何かしらの模型を作る遊びは、眼前に縮小された世界を生み出すということだ。それは、現実世界のある空間を切り取っていると言えるのではないか。

その上、人というのは都合の良い解釈をしたり、モノに愛着を持つ。なので、例え戦闘のさなかの兵士でも「この服装はかっこいいね」とか「このポーズは良い」といった面白さを見出す。ミリタリープラモデルには常に戦争の香りが漂うが、その中に混ざった人の暮らしをかぎ分けられるようになってくる。ミリタリープラモデルに、兵士がついていて良かったとつくづく思う。

 

 

車を作れば街中に走る車が気になる。自分がこれから切り取る世界が広がっているように見えるからだろうか。そんな風に、飛行機は、船は、なんて切り取る遊びを知ってしまうとあっという間に癖になってしまう。

そんな、人間が都合よく、思い通りにやってしまえる楽しみがあると、写真撮影について思うようになった。駅までの道で肩慣らしに撮った観葉植物の色合いのなんと美しいことか。ダークパープルからグリーンへの移り変わりが本当にきれいで、これは写真を撮ることでしか知りえなかった。

 

 

開店前の飲食店の電球がキレイだとか、ショベルカーのショベルがゴロンとしていて、重たそうだとか、そういうのも全部自分が写真を撮ることで「切り取った世界」だから、しっかりと見たのだと思う。

 

逆に、普段、写真を撮っている人がプラモデルを作るとどういう気持ちになるのだろうか。触覚から感じるカタチの質感や、次々に変わる姿に関心を覚えるのだろうか。塗装は、きっと僕よりうまいと思う。だって、植物の色の秘密や、ショベルカーの重さのあるイエローをすでに知っているのだから。

 

 

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