Re:11colors

だいたい木曜更新です。革靴、模型、日常。

タミヤのフランス軽戦車R35の謎を追え

タミヤのミリタリーミニチュアの新作フランス軽戦車 R35。フランス軍の小さい戦車。

発表されてすぐに新橋の直営店に行く機会があり、目にしたがあまりの小ささに驚いたのと、部屋に飾るにも良いサイズだと思い購入を決めた。新しいキットにワクワクするのは、初めてでとても嬉しい時間を過ごした。

 

戦車は、私は履帯(キャタピラ)を組むのがあまり得意ではなく、延々と密度を高める作業が続くので相当気が向かないと作らない。作りたいなとはいつも思うし、模型のドラマチックな要素が一番詰まっている存在だなとは思っているのだけど。

 

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というわけでできあがりから。

 

作ってて「やべーな」ってまず思ったのは履帯の部分。やはり苦手意識がある。上部の履帯は「15枚目に合わせます」ということで最初は律儀に数えたが二度目は説明書の図に重ねれば判明することに気づいて、一歩前進。そう、タミヤはいつだってメッセージを発してくれている。13枚のA25を貼るという作業も、昔の私だったら一枚一枚切って貼っていただろう。これも正解はランナーをよく見るとすぐに分かる。

 

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13枚貼る箇所は片側で前後2箇所。左右合わせて4箇所あるわけだが、12枚の集合が4枚、4枚の集合が2枚と明確に分けられてる。12枚を1ダースとしてランナーごとぶった切って、あと1枚を持ってくるという方法がスマート。というかこういうメッセージをランナーから発していると思う。つくづく思うがタミヤのこういう隠れたメッセージは好きだ。

 

反対にどこまで種を明かすとミスなく作れるのかも気になる。例えば同じパーツでも番号を変えるという工夫も有りだと思える。ただ、そこまでして「誰にも失敗させたくないのか??」というとこれはこれで最近はわからなくなっている。

私は以前模型の上手い下手を水平垂直がよく取れているかとか、そういう「位置決め」と思ったことがあるが、組み立てに関してはこういう行間を察する力も上手い下手に関わってくると思う。これは直接の仕上がりには関わってこない話だが、完成形を目にしても見えない部分であり、これこそ気づいた人間にしかわからない「俺だけ」の話になると感じる。

 

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模型は、実はこういう目で見た成果に関係のない部分がめちゃくちゃ面白かったりする。面白いところは他にもあるので少しだけ続ける。

 

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このR35は私も流石に一年以上、狂ったように模型を作っているので作業精度は高くなっていて形になるのが早かった。ただ、その一年は「先述した上手い下手の話」と同時に「模型を作る道具が揃った」ということを意味する。

 

そう、最初の頃の「えー接着剤とニッパーだけじゃ作れないの?」というピンバイスで穴を空ける指示にげんなりした私はもういない。指でなんとかせず、ピンセットを使う。一年というのはそういうことだ。上手い下手というのは実は道具を持っているかどうかにも関係がある。

 

そういう意味ではこの模型をフルに楽しむには必要な道具をしっかり揃えた方が楽しいという結論が出てしまう。ピンセットで小さなパーツをはめたときの驚きや、流し込み接着剤でスッと固定する感じ。たった2箇所の1.2mmの穴を空けるためにピンバイスを。デカールをハッチにきれいに沿わせるためにマークセッターを。

 

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そうすることでこのキットは本当に楽しく作れる。

 

私は、このキットは初心者向けだとか、簡単だとは思わない。

ただ、道具を持っていて、それをサボらずに使いこなし、説明書の行間を読み取りながら作るとめちゃくちゃ面白い。これだけは間違いない。反対に、道具(とそれ以上に模型を組み立てる際のアイデアのほうが大事だが)がなかったりすると少し味わいが変わってくる。一言で言えば

 

「慎重に、気をつけて作業行うことができさえすれば、さすがタミヤと言わんばかりのキットが出来上がる」

 

それが、様々な発見を覆い隠してしまうことにどれだけの人が気づくだろうか。

 

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余談だが、屈指のディテールを持つのはこの靴底である。
分厚目のハーフラバーと凹凸のあるゴムのトップピースをよく表している。REDWINGのベックマンに極めて近い。あるいは凹凸は後に式典用とされた釘打ちのカツカツ言うタイプの表現だろうか。作った方に聞いてみたい。

 

↓模型はもれなく組み立ててブログにのります。

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