TIMEXといえば、一本は持っておきたいアメリカンウォッチとまことしやかに話される時計なんだけど、じゃあそれをオーセンティックなものとして愛し続けられるかというと、可愛らしさやチープさが人生の中ではときに難しくなることがある。ただ、特性をもう少し見極めるとしっかりと楽しめると思う。
この手のものは往年のギア的な面があり独自の魅力を放つので、コンバースのオールスターであったりVANSのEraであったりとそういう「低価格帯のアメリカもの」の良さが光るのは間違い無いだろう。雑誌だったら「僕らの愛するアメリカもの」なんて原点回帰のような文脈で語られる存在。アメリカのものはこうして考えると大量生産で価格も安いものが、そっけなく普通の存在としてカップヌードルやコカ・コーラのように多くの人から愛されるのが面白い。
その「低価格帯のアメリカもの」のフレーバーを存分に活かしたのがMLBコラボのシリーズだと思う。これはTIMEXのオンラインストアでセール価格だったので手に入れたので、ますますその様子が濃くなるのだけれども、大量生産品がアメリカの国民的スポーツとコラボレーションしたのでそれぞれが持つ大衆性がかけ合わさった存在と言ってよく、互いが互いを引き立て合ってるのが面白い。
特に社会人になってみるとわかったのが、ロゴ入り製品をノベルティとして作ったりすると100や200ならまだしも500や1000を最低ロットとして提示されることもあるので、こうしたロゴ入り製品の大量生産性の面白さは存分に感じることができる。
この時計は、時計としてはスーパーサブというかファーストチョイスにはなりにくいんだけど、たまにつけてるとめちゃくちゃ気分が良いタイプの時計だと思う。「あれ、今日なんか時計違いますね」と明確に違いを出せる良さがある。3本目の時計として、って感じでこういう時計はあると良いですね。
球団は、見た目で決めても良いし、なんか縁があるんだったらそれでも良いかなと。私にとってのミネソタツインズは、トリー・ハンターという外野手の名手がいた球団。
時計としてはサイズ感は38mmと言いながらもゴロンとした見た目なので存在感は強め。NATOバンドタイプのナイロンベルトは思ったより厚めでタフな感じ。独特なのはクォーツの針の音が大きい点。
プラモデルを作るときにそばに置いておくと耳で時間の感覚がわかるのでありがたい。
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