Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

駆け抜ける機械少女たちが欲しくなった。 -少女発動機 Motored Cyborg Runner Figure Exhibition-



 

2万円もするフィギュアって高くないですか。フィギュアの相場はわからんけど、財布から出ていく金額としては高いなと思いました。そんなこと言いながら服や靴にはそれ以上の金を出すわけなので、フィギュアの価値をわかっていない面が俺にはある。なので、今回見に行った少女発動機のイベントは、フィギュアの価値を感じられる場としてとても良かった。

 

 

今ってフィギュアやプラモ、ゲームなどの嗜好品って予約しないと手に入らないことが多い。メーカー直販サイトの受注期間も結構長かったりして「予約して買いましょう」というメッセージを暗に感じる。購入の仕方が変わってきている中で、特にデカいのは「実物を見ないで買う」ということ。だからこそレビューサイトは盛り上がるし、企業も特設サイトやSNSでばっちり宣伝する。

 

俺たちはその情報を浴びて判断をするのだけど、予約して買う世界線においてそれだけで決めていいのか。それに決めた後に届く取扱店からの段ボール。そのお店が悪いわけじゃないしポイント目当てで、そこで予約したんだけど少し味気ないよな。

 

 

少女発動機のイベント会場には、一応どれくらい動くのかを試せるプロトタイプを置いてはいるけど、フィギュアの可動についてはそこまで触れていない。メインとなるスペースでは女の子のフィギュアがピシッと立っている。ニコリともしないし、見る側が期待するようなポーズもしていない。これが本当にかっこいい。あとは世界観を明示したイメージボードや映像作品が並んでいて、少女発動機のかっこよさとか、かわいさを教えてくれる。

 

そこには、納得して購入するための材料がちゃんと用意されていた。しかも「これだけ遊べますよ」じゃなくて「これ、かっこいいでしょ」という所有する喜びに関わるものだった。そういう見せ方の巧みさに釣られて"2万か……"という気持ちが、"早く買わせてくれ"という感覚に自然と代わった。

 

 

俺なんかは映画やアニメ、ドラマなんかをがっつり見るタイプでもないし、過去の名作なんかも知らないので、かっこいいけど購入するにはちょっと微妙……みたいなものが結構多い。バットマンかっこいいけど、バットマンのこと良く知らないから部屋に置いても……みたいな。

 

原作の匂いがほとんどしなくて、詳しいことはこれから知れば全然問題ないフィギュアの少女発動機はとてもいいと思った。スペースを借りて、世界観をプレゼンしてくれる販促のやり方も含めて俺はファンになりました。これならいつもお世話になってるお店からの段ボールでも大丈夫だし、マジで惚れたから、直販のECサイトで買うわ!と思う衝動も全くポジティブだし。

 

 

というかそもそも高い車とか、時計とかはそうだもんね、大体は。それにしたって予約して買うのが普通になる中で、購入するまでの流れの中での演出をしっかりやってるのは本当に良いなぁと思いました。ホビーショップの特設コーナーに置くのとも全然違って、ちゃんと世界観で押していく。プロモーションに予算も時間も使ってることも含めて、少女発動機はかっこいいなと思うわけです。

 

そうそう、まずは色違いで2種類出るんだけどターコイズブルー×黒がかっこいいかなと思って実物を見たらオレンジ×グレーのがばっちり好みだった。色の名前も「MANDARIN SURF」なんて書いていておしゃれだなって思いました。もう一個は「TECHNO AZUR」ですって。予約して買いましょう。

 

www.goodsmile.info

 

www.goodsmile.info

 

今日の物販

 

 

 

更新日迷子-次回は水曜日更新です-

 

上半期は水曜日の午後を全部使ってハードな会議をしていたので、水曜日の更新が厳しかったといった理由で月曜日の更新にしていたのだけど、下半期は月曜日になってしまった。

 

会議に振り回されながら更新日を決めるっていうのも何がなんだかという感じですが、結構しんどい感じなので今週から水曜日更新にしようかなと思います。あと!なぜか今期は日曜日に出勤する日が多い!

 

右に左に行ったり来たりですが、これからもよろしくおねがいします。

というわけで26日(水)お楽しみに。

予想外なのが面白すぎる、プラモデルという趣味

 

プラモデルのマジでやばいところは箱からは全くと言っていいくらいに完成後のサイズ感がわからんところだと思う。箱の側面、公式サイトの商品説明。縦横何センチと書いてくれるのはマジでありがたい。いつも参考にしている。ただ、そこからイメージしたって完成後の大きさというか、存在感は完全にはわからない。これがすごい。予測が立っているようで全く予測が立っていないのだ。

 

例えば、家具を買うとする。そうすると部屋の寸法を図って、ちゃんと収まるかどうかみたいなことをチェックする。それで届いた家具がうまく収まる。しかも本棚やテーブルなど殆どの家具は機能があるので直接的に役に立つ。そういう意味だとプラモデルは箱を買ってきて「思ったより大きかったです!」というのはザラにある。しかも、完成しても直接的には役に立たない。素敵なだけだ。ただ、プラモデルに役に立ってほしいとは思わないので、それでいい。「それにしてもでかすぎないか?」というプラモもあるけど。それでも、素敵だ。

 

 

こういう、買う側が責任を持ちきれない部分が面白い。例えば私の目の前にある戦車を見て「これの完成品が売ってたら買うか?」と自問してみると「いや……どうだろうか」と悩む。プラモデルだから作るし、プラモデルだから戦車が家に存在しても良いということになっている。最近買ったマシーネンクリーガーのナッツロッカーなんてもはやプラスチック製のオブジェと言った感じで、何がどう動くのかなんて言うのはわからない。ただ「プラモデルだし、なんか出来上がったらかっこよさそうだな……」という好奇心で購入し、箱を開けて「やっぱでけーよ」ってなるのが楽しい。それに、美しい。

こんな美しい塊に出会えたという事実は「完成品だったら買うか?」という問いがそのまま裏返しになって影響を及ぼしている。「自分で組み立てるプラモデルだから買ったんだ」なんて。ナッツロッカーはマジででかい。他にもでかいプラモデルはたくさんある。それに、デカさだけじゃなくてモチーフがヤバいものがあるのだ。

 

 

ウォーハンマーというミニチュアゲームのコマはプラモデルなのだけど、OSSIARCH BONEREAPERSという陣営は骨づくしのデザインが特徴だ。その中でもGOTHIZZAR HARVESTERは”骨を集める骨”というわけで特に骨が多い。これはとにかく見た目がヤバい。自分の部屋にスカルチックなものが置かれる日が来るなんて思わなかった。しかもそんなに大きくないのに、存在感が半端ないから、棚に一体だけ飾るような感じがかっこいいと思った。なのに、今日二体目を買っている。それは作るのが楽しいからだ。

プラモはかなりハードに持ち主の生活空間を侵してくるけど、それがいい。自分で決めて自分で作ったのだから、どう飾るのかも自分で決めて、かっこいいプラモたちに囲まれていたい。

 

 

ちなみにどういうわけか知らないけど、マシーネンクリーガーの1/35ナッツロッカーは箱絵と完成品の大きさがだいたい同じだ。そういうことに「はっ!」と気づいたりするのも楽しい。