Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

2020-01-01から1年間の記事一覧

プラモデルにおける人形は服を着た人形だという話。

実際に人って作れないよなといつも人のプラモデルを作りながら思っているんですけど、だからこそ楽しいみたいな感じが私の中にあります。 人って創作活動で一種の花形みたいなところがある。靴の絵が描けるより、目の前のあなたの似顔絵をぱぱっと描いて差し…

カメラで寄るとわかる塗装という行為

カメラのレンズを思いっきり無塗装のプラモデルに近づけて写真を撮るとわかるのは、プラスチックやレジンなどの素材の面白さで、素材がむき出しであることが一目で分かり「本物だな」と反射的な納得がなされるという事実。 私はプラスチックがプラスチックで…

一生モノの腕時計

「G-SHOCKってボタンの位置を変えていないんですよ。なのでG-SHOCKを一度使ったことがある人は最低限の機能はなんとなく使えるようにできているんです」 先日、ちょっと外した感じに上着やシャツの袖の上から巻きつけるように着ける時計としてG-SHOCKを買お…

曖昧な「本物」に迫る

昨日、なんとなくできる限りフィギュアに近づいて撮影してみたらどうだろうかと思い、撮影してみた。近づけて撮影してみると分かるのはカメラ自体が影になるので油断すると真っ暗な写真が撮れてしまうということだった。ただ、これはこれでドラマチックなの…

プラモの多様性が観測され、さらに多様になっていく中で

「河合克敏」という漫画家がいて私はその人の作品が大好きだ。柔道漫画の帯をギュッとね!、競艇を題材にしたモンキーターン、書道の世界を全体的に触れられる、とめはねっ!と主要な作品を読んだわけだけど、特にとめはねっ!以外の2作は中学生の頃に読んだ…

簡単で美味いものが食いたい

好きなパンで「チョコづくし」というNEWDAYSで売っているパンがある。よく食べるし、新しい味のものも食べる。チョコづくしをもぐもぐと食べていると「好きだよね、それ」と言われたことがあったので「これは簡単に甘いから美味しい」という話をした。 私は…

続・平野義高氏のタートルネックの男

先日作った平野義高氏のセーターを着た男をとても気に入ったので適当に飾っているのですが良いです。 手にとって近くで見る限りは平野義高氏のセーターを着た男は柔らかな造形で、ややもすると起伏が穏やかな感じがしますが遠くから見ていると影の入り方が抜…

平野義高氏のタートルネックの男

いや、こんなにいい男がいたのかという驚きですね。レジン製 1/35 スケールのフィギュアの扉をものすごい勢いで開けてたら突然出てきたのがタートルネックの男性のフィギュアで、この瞬間を切り取ったというのが素晴らしいと素直に感激して買ってしまった。…

空をまといたいと、FORTISの時計を買った話。

腕時計を買うのは難しい。安いものを買えばなんてことはないが、高いものを買うのが難しい。失敗してもやり直しがきかないからだろうか。また、歳をとると安いものを買うのが難しくなるのでこれもまた困る。俺が買おうと思った時計を若者が楽しそうにつけて…

パチン(ペタッ)

色を塗らないでスケールモデルを作るっていうのはお気に入りの曲のベースの音に耳を傾けるとかドラムの音にだけしっかり集中してみるとか、そういう模型という楽曲を構成するいくつもの工程の中から一個だけを抽出する遊びのような気もするが、反対に組み立…

隠れている文芸を見つけたい

私は今、nippperというプラモデルのWEBメディアに寄稿していてかなり文芸的なものを載せている(と思ってる)。 nippper.com プラモデルというのは調べてみるとわかるが、大抵は制作過程をレシピサイト的に追ったものや、プラモデルそのものの紹介やモチーフ…

この愛おしき小さなものたち  銘菓 ミニチュアコレクションに寄せて

ミニチュアというやつは悲しいかな、可愛いだけで、実用面ではなんの役にも立たないものが多い。ミニチュアを集めたり、作ったりしているとそういうことに割と気づく。 ガチャガチャを一回回した帰り道にスーパーに寄って、冷蔵庫の中から無くなっていた牛乳…

書くモデラーでいたい

角幡唯介という探検家であり作家である方が著書ではっきりと「書くために探検に行っている」と書いていてとても気持ちが良かった。 たまに「最初は本を読むことが第一だったのに最近はブログを書くために本を読んでいる」みたいな感じに「書くため」に何かを…

Making nippper 調べないし、説明しない

調べないし説明しないというのは一つの書き方の話で、トリッキーな遊び方、のようで自分の頭の中に何が入っているのか?を表現する少しバトルエッセイ的な部分も出てくるので面白い(バトルエッセイってなんでしょう)。 実際には目に入ったものを描写して言…

私は今、人を作るのが楽しい

プラモデルの人を作るのが楽しい。なぜだろう。 人の本物を私たちは作ることができないので、人を作るというのはかなり特殊な体験だ。可動式のドールなどもあるが、ここで言う人は戦車とかのわきに置く人であって可動しない。可動しないからプラモデルの関節…

小さな繊細な時間。私は精密なタミヤのここを調整する。

3Dスキャンのタミヤの兵士たち。 美しきパーツ分割と、パリッパリっとパーツが合うべきところに合う感じはどこかメカニカルな感じすら漂う。 気持ちよく組み立てていくが、双眼鏡を持った兵士の双眼鏡の角度だけは人の手で合わせてやる必要がある。 というか…

シルバニアファミリーにファミリーとして迎えられた話

なんだか気になる響き。 「シルバニアくじ」 どうにもそこら中で開催されているようで私の知り合いなどはくじではないにせよ、コンビニで赤ちゃんシリーズを買ったという。シルバニアファミリーの包囲網が私の周りに確実に形成されている。 そして肝心の「シ…

「カフェ ブレンガンキャリヤー」模型を部屋に飾ろう

先日、プラモ仲間から「置物」と書かれた荷物が届いたのだけど、それは見事な1/100スケールのドラケンの完成品であった。以前から模型は完成後は「置物」になるよなと思っていたが、こうして配達物の明細に記されることでいよいよ真実味が増してくる。 私は…

ヒミツの箱を開ける「nippperに寄稿するプラモデルエッセイ」

こんにちは。突然ですが、今日は記事の書き方の話をします。私はnippperというプラモデルのWEBメディアに寄稿していますが、決してプラモデルを作るのが上手いわけでも無いですし、沢山の専用の道具を使った様子や組み立ての途中などを美しく撮ることもでき…

タレをつければもっと美味しい、戦車模型塗装の世界。

プラモデルとは時折斬り合いになるときがある。キットは私に退屈な作業を強いるし、私がその作業を拒否すると一向に進まないので作る。そんな感じで渡された課題を渡された勢い以上にお返ししててやるみたいな時間がある。そんな衝動的にプラモデルを作る人…

溢れた好奇心が戦車を彩る

筆で色を乗せたときに「あっ」という感じ。隣の生徒がいない図工の授業のようなもの、もちろん先生もいないので自由。自由ってなんだ?やり方は、雑誌の見開きの特集だけ。それでも塗ってみたくなる。なんでだろうか。 「塗りたい」というよりは「組み立てす…

雑誌を褒めたい Armor Modeling 11月号

雑誌というのは大抵は販促が主たる目的であとはそれがどれだけ表に出ないのか?みたいな面があったり、それとは別に広告収入をアテにした上での刊行形態だったりすることが多いのかなと思ったりするけど、その辺はどうなのだろう。とかなんとか思いながら、…

手賀沼にいる

JRのスタンプラリーのキャンペーンで箸置きがもらえるってことでその箸置きがなんだか可愛らしかったのでチャレンジしたんだけど、俺が集めた常磐線のゴールが我孫子ってことで我孫子に初めてきた。 昔は、こういうものは貰ったらすぐに帰るような人間だった…

違いを見つける楽しみに触れる「Armor Modeling 11月号」

違いを見つける楽しみというは、キノコだとか野草だとかを食べるときに「これは毒があるのかないのか?」を判断することから端を発する、生存における必要な感覚だと聞いたことがある。 つまり、見分けがつくことは有利になるという話で、大人数のアイドルグ…

タミヤT-55と遊ぶ

「これは大きいかもな」と思いつつ、好奇心が勝ってタミヤの1/35のT-55を買った。 箱を開けたら案の定でかい、というか箱がでかい。ただ、箱がでかいということは結構な満足感もあって、例えばREDWINGやTricker'sのブーツなんかを買ったときに近い。重さとか…

Hallmarkの便箋に手紙を書こう

たまにものをいただく方がいて、箱の中に一筆箋が入っていることがあったりして、僕なんかはそういうものを持っていないから「大人だな」なんて思ったりしたものの、僕もいい感じに大人なわけでそういうものが欲しいなとぼんやり考えていた。 最近は手紙を書…

非日常を漂うような誕生日

昨日は何がなんだかわからないうちに終わったが、私の誕生日であった。33歳にもなると自分の関係ないところにしがらみが生まれて、それをどうするのかって話に巻き込まれるようだ。 本当はそんなこと、なければ良かったのになって思うけど現実はそうもいかず…

元町ユニオンのカバンで外に出よう

カバンってのはつくづくわからなくて、それは日々の生活様式だとかそういうものにまつわっているからだと思う。スマートフォンはでかくなり、Air Podsのケースも持ち歩く。財布は外に出るときはいつも。あ、鍵もそうか。 昔はジーパンに何でも突っ込んでたけ…

箱の外にある兵士塗装という遊び。

模型という遊びの中で人を塗るというのは、なんというか専門店で1粒いくらのショコラを買うような感覚に近い。 完成後に生まれるのはその人の営みがはっきりと映し出される世界で、甘みがぎゅっと詰まったショコラのようだ。そして、このときに「ああ、兵士…

見えるとおかしい、見えないと普通な話。-模型二年-

技術的な話はすこしわからないというか、やってみたいようなやってみたくないようなという話でもあるのですけど、例えば部屋に塗装ブースがあってエアブラシとかスプレーとか自由に使えると良いなーって思ったりします。 それって道具が実現してくれる模型の…