Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

坂崎千春のアデリーペンギンの絵が来た

私はスイカのペンギンが好きだ。

ただ、ペンギンって白黒で人形などは汚れてしまうので買えない。なので、家にはグッズがたくさん。というわけではない。ただ唯一、EDWINとコラボレーションしたデニムでできたそいつは生地の感じなどもえらく気に入って所有している(あのシリーズはまた再開しないのだろうか)。

それで、本当にたまたまそのペンギンの生みの親、坂崎千春氏の展覧会が新宿伊勢丹で開催されるということを聞きつけ、最終日まで休みがない中で最後の日に滑り込みでみにいくことに。

 

sakazakichiharu.com

 

ペンギン百態と題し動物とペンギンの絵を無数に展示するその空間は「かわいい」の一言。ただただ可愛く、私は癒された。蟻に噛まれるペンギン、アライグマにむにーっ遊ばれるペンギン。オニオオハシと戯れるペンギン。文鳥をのせるペンギン、ねことペンギン。プランクトンとペンギン。ラッコと浮かぶペンギン。

そして原画を販売していたのだが、それはとうに売り切れ。初日に行けなかった現職を恨んだのは言うまでもない。仕事め。

ただ残っているものは残っているもので「ジクレー版画」と呼ばれるインクジェットプリントの超高級版(とはいってもインクジェットプリントなのでそんなに高いわけではなかった)がいくつかあったのでそれを買うことにした。「私は伊勢丹で絵を買った」

 

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このかわいらしさ。である。ただただ、かわいい。

まろみのある曲線と、かわいいといってもそこまでかわいさに振っていない感じ。アデリーペンギンのどこか記号っぽいツラ。無表情なのにかわいい。無表情なものが好きなのかとすら思う。これで10,000円と少しとかだったので安いものである。何かあるたびに足を運び何かを買ってしまいそうだ。

 

「配送は4月の上旬になります」とあらかじめいわれていたので首を長くしてまっていたら月曜日に到着。配送する前に電話を伊勢丹の方からいただけて気持ち的にも安心して迎えられたがこの厳重さ。

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「取扱注意」は見たことあるけど「美術品につき代用品なし 取扱注意」とはスリリングなものである。開けるこっちも改めて曲がりなりにも百貨店で絵を買ったのだと緊張した。「毎度ありがとうございます」のゴールドシールも眩しい。

 

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他にもその場で買って持って帰ってきた九谷焼の小さな皿など、どちらかというと大人向けのグッズが多い展覧会だったが、非常に楽しめた。ホクホクしたとはこういうことか。この愛らしさは本当に羨ましい。

私も靴の絵をなんとなく描いてはいるが、だからこそ近づこうとすればするほど触れられないことがわかる良さを感じる。

だから、絵を買ったのか。

オーダーメイド ジャケット

「春夏はどんな生地が面白いのか」

とお店の方に聞いたところ

「今年はコードレーンが良い。あとはループヤーンですね」

と返事が来た。

コードレーンは昨夏、安いものを買ってみたものの爽やかさがキツく、結局着なかった記憶があるのでとりあえず保留。ループヤーンてなんですかということで話を聞くと「ブークレ」という方が一般的だという。その日は時間がなかったので単語だけ聞いてあとは調べた。「ああ、これね」とわかった数日後「ブークレっすね」とそっちでお願いすることにしたがすぐに「ブークレって高いんですよ。安いのだとらしくないし」と返されて迷ったが、面白いのがあればという形で逃げ腰のまま春夏のジャケットのオーダーのレールに私は乗っかった。「面白いのがないはずはないんだけどなぁ」

 

そしてまた何日買ったって連絡が来たので終業後、お店に立ち寄ると面白いのがあった。当たり前だ。

 

そのまま生地に魅了されてオーダーすることに。

ただしかし、わからないことが多い。とりあえずクラシコのシングルで。

 

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ここまでは良い。ボタンと裏地がよくわからない。見えてこない。ので話をよく聞き、履いている靴などの話をしてまた話を聞く。そしてボタンは黒蝶貝、生地は茶色のドットにした。今思えば「この生地だからこれになるんだ」と思うし何を悩んだのか不明である。

 

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先日取りに行って、着ていたけど季節感がよく出る。春!

夏はどうだろうな。少し違うか。春感に「とりあえずこれでしょう」と濃い水色のシャンブレーシャツを着たけど完全に置いてかれていて驚いた。

これはなんということだろうか。では白シャツに濃紺のデニムだろうか、そんなつまらないもので120点をとりあえず80点にまとめるのは愚行な気もする。そうかシャンブレーシャツも愚行であったのか。

もともとこれを着るときに思っていたのは黄色いシャツだったのでやはりそうか。ないから買うか。意外と赤もいける。

 

「思ってたよりパンチが効いてる」

 

とお店の人もびっくりしていたジャケット。

会社で終業後「これですよね!オーダーしたってやつ」なんて言われて、そうなんだよ派手なんだよこれパンチ効いてるんだよでも……着ると似合うんだなこれが。

なんて言いながらジャケットを羽織ると「おおお!」と声が上がる。

今日も着ていたけど取引先の人が「いいよなーこれ、チラッと見かけたんだよ実は。そのときいいなって思ったんだよ」と一言。

 

文学フリマで着る」という題目の下、買ったものだが春のおしゃれも楽しめる時期なので、結果的にとても良い買い物をした。

J.M.WESTON 180 Special Order

昨秋に頼んだ靴が届いた。

 

Instagram上でコンテストを行っていたのでそれに応募して選ばれた賞品が180ことローファーのオーダー券だったのでそれで頼んだもの。

 

どういうオーダーにするかは散々悩んだけどもまずこのローファー自体が自分の足にそこまであっていないことはわかっていたので最初は痛いのは承知の上。それでも痛みは和らげたいのでスエードにしようというのが一つ。あとはこっちの方が優先度は高かったんだけどJ.M.WESTONのスエードって中間色の発色が異常に良い。ニュアンスがよく出ていてとても魅力的なので中間色のスエードを使うというのは決めていた。

 

砂漠とか、カラカラ乾燥した感じを靴に出したくて色は砂っぽかったり土っぽかったりするものをチョイス。ステッチの色味はモカとそれ以外では微妙に色が違うんだけど荒々しさが出るような色味を選んで品が出過ぎないようにした。

 

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オーダーしたことがある人は知っていることになるんだけど、オーダー自体にただ好きな色でサイズ作れること以外にも特典がある。

まず箱が違う。色がグレーからネイビーに変わり、蓋をかぶせる形の箱では無く引き出し式の箱に変更。そしてシューキーパー付き。シューキーパーも特別仕様で青いものが用意される。

 

また、じんわりと嬉しいのはライニングに名前とオーダーした年と月が入ること。自分の場合は「NOVENBRE 2016 NAME」といった具合に手書きで丁寧に入っている。

名前自体は文字数制限があるのでイニシャルか、苗字は頭文字+名前は英語表記にすることになると思う。

 

これで既製品の価格の1.5倍くらい。ローファーだと14万くらい。

財布から出る金額としては高いっちゃ高いけどじゃあ他の同価格帯の靴と比べたらどうなのかっていうと安いから困るんだよな。しかも上に書いた特典で心を掴もうとしてくるし、加えて実際のところ選べる素材のバリエーションが多すぎる上に色もよく出ていてなんというか最終的に「オーダーしてもいいんじゃない?」と思ってしまうのがこう、良いところというか憎いところというか。