Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

昨年オーダーしたジャケットをこの冬着まくっている

昨年オーダーしたツイードのジャケットですが、その後春夏秋と過ぎ二回目の冬 迎えています。冬服は二回目の冬が勝負です。

 

なんで二回目かっていうと、やっぱり一回目は新鮮さとテンションで着れちゃう部分があると思うんですよね。特に柄物、色物。じゃあ、反対に定番のものを買ってみても味気なくて飽きるときは飽きる。うまく自分のフィーリングに落とし込めるかがカギ。

 

その点このジャケットはよく着ています。

柄も、ボタンも自分の中でぴったりなものが組み合わさってさらにぴったりなものを作り出しているのでとても素晴らしいです。

オーダーっていってもフルオーダーじゃなくて自分の身体に合うであろう形に少し補正を加えて仕上げるものなのでそんなに大したものではないですが、裏地とかボタンとかいろいろと選べます。派手にするかどうかはそういうのが好きな人に譲るとして、私は私の疑問をお店の人に聞いてみたりしてました。

 

ツイードって革のくるみボタンついてるの多いじゃないですか」

「そうなんだけど、あれは少し前の感じで、なおかつくるみボタンじゃないと行けないわけではないよ」

「じゃあ、これで」

「焼きですね」

 

というわけで焼きといわれるボタンを付けました。それで裏地をキルティングにして保温性をアップ。このあたりの話は昨年書きましたが、その後冬にガンガン着まくって、今年も寒くなった11月の終わりから出番が多い。

 

中にニットを着ればだいたい暖かいし、私はその辺の服装は幅広く楽しむのでフリース着たりしています。だって、このジャケット自体がなんかこう、そういうふざけた部分があるんだもの。

 

自分が持っているものにバッチリ合うようにフォーカスして作ったからだいたい何でも合います。「デニムにも合う」のではなく「俺のデニムにも合う」という感じ。靴でもカバンでもなんでもだいたいそういう感じでこのジャケットは「俺の」持ち物に合うようにできている。

 

オーダーはスーツだろうが靴だろうが、いろいろと考え方があるので、最終的にはそれぞれの判断によるところですが、私はトランプのブラックジャックみたいなものだと思っていて、攻めなければハイスコアは取れないし、攻め過ぎれば癖が強くて着れないものが誕生する、そのギリギリを攻めるのが楽しいものだと思っています。

 

品とか、カジュアルダウンだとかそういうのとは全然別のところに石を置くようなオーダーをギリギリのせめぎあいでしてみるのは、いかがでしょう。自分の手持ちの服のトーンをある程度理解する必要がありますが、それも楽しいものです。

 

私はこのジャケットは百貨店のバーゲンで生地を見つけてオーダーしました。

 

2018年の私からは以上です。

タミヤの1/48カーゴキャリヤーと美意識の話など

先日、タミヤのカーゴキャリヤーを作りました。

お金も靴に比べるとべらぼうに安く、作ってる(楽しむ)時間が長いのでプラモデルを定期的に作っていますが、気を抜けない瞬間が多くて、ミスなく作れるということがあるのだろうかと思います。特に戦車に関しては履帯がそれに当たるし、では軍用車と思うと今度はクルマそのものの構造をバッチリと追ってくるのでそれはそれで大変。

今回はクルマという日々見慣れたものを作ってて、それで気づいたんですけど説明書に書いていない美意識というか、どこまで精度をバッチリ上げていけば良いのか。

 

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例えばなんですけど車輪がちゃんと地面に対して垂直にくっついているかどうかとか

 

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車輪のモールドの向きが揃っているかどうかとか
そういうのを今更気になりだして、軍用車だから「バラバラでも良いっしょ」なんて思っても「いや待てよ、製造段階では揃っているはずだよな」となると揃えた方が良い気がしてくる。私、デザイナーもやってて例えばAdobe Illustratorなんかだと「整列パレット」なんてのがあって、それぞれのオブジェクトの水平垂直を揃えたり、等間隔にしたりは日頃行うわけで、それがそのままプラモデルの制作に侵入してきたわけです。

 そうやって作り出すともうほとんど仕事と変わらなくなってきます。
それともう1個、しんどいのが同じ作業を2回繰り返すパターンがあること。
車だと単純に車輪やミラーがそれに当たるんですけど、まだ自分に再現性のある技術がついていないので、それがしんどい。

 

 

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1回目はできたのに2回目はミスるというのは「うわーしまったー」という心の声が響くほどには落ち込みます。ただ、反対だと「次は失敗しないぞ」というコンテニュー気分が味わえるのでどっちもどっちと言ったところです。ただデジタルの作業なら⌘C→⌘Vなのになぁって脳内でとても思います。
失敗したときも⌘Zを脳内で連打している自分がいるのか、そういう刺激を脳が出しているのにもかかわらずままならない様子をまた脳が認識しているのですっごい混乱します。 

 

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ただ、このカーゴキャリアーに関してはパーツの前後や左右を間違えないような配慮がなされていてそういう気遣いに感動しながら作り続けることができるので感情の赴くままに作って「やべ!」って思ってはそのアシストに救われてを繰り返すのが楽しいと思います。完成して気づいたんですけど、ドアとかフロントガラスとかのクリアパーツも中から貼るので屋根がくっついたあとにそれが剥がれたらオシマイというスリルも半端ないです。

それと、出来上がったときの感動が今までの中でも結構大きくて「成型色の黄色ってかっこいいな」とか「軍用車両って面白いな」って関心が湧いたりしてそれも面白いです。

革靴を買うときに稀になんかうまいことやると二足買えそうなシチュエーションに遭遇するんですけど、そこでいつも

 

「多分この一足を買って履いたあとに見える世界は違うから今は二足買ってはならない」

 

とストップがかかるんですが、このカーゴキャリアーもそうで、こういう今っぽい(で、いいのでしょうか?)車両を作る前は車は作るならクラシックカーとか少しレトロなものがいいなぁって勝手に思ってたのですけど、やっぱりここは靴と同じで「こういうのがいいんだよなぁ」って思ってたものと違うものが欲しくなりました。

 

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それは車輪だとかの車をひっくり返したりボディに隠れてしまう部分のメカニカルな機能性に触れながらもそれが安定して組み上がっていく体験やかっこいいものがかっこよくなっていくことのかっこよさに触れたからだと思います。

組み上げることは靴でいうと履くことに近いと思うのですけど、そうしてものに触れて、自分なりに理解したあとに見える世界が違うというのは本当に楽しいものです。

 

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クリスマスが終わったら年末。仕事もラストスパートなので年末年始にあと何個か作れればなと思ったりしています。

 

 

 

もう一回作りたいくらい、好きなキットになりました。

L.L.Beanのノルディック柄のニットフリース

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なんか良い冬物無いかなと悩んでいたのですが、これを買いました。

L.L.Beanのニットフリース。L.L.Beanが思ったより良いというと失礼な話なんですけど、昨年コットン100%のセーターを探していたら見つけたのがここでして。

で、そのきっかけは何かっていうとアメ横の玉美のブログでここのタートルネックだかなんだかを着ているって話だったかな。いや、取引先のおしゃれな男の子が「僕はスーツに合わせるシャツはL.L.Beanです」って話してたことか。

とりあえず「変わらぬ品質」といった具合の愚直な様子と、今の時流に何とか乗っていこうっていう2つの川が混じっている感じが今とても良いなと思います。

 

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というわけで引いてみましょう。プルオーバーのフリースで、アウトドアブランドだったり数年前のユニクロでも見かけたニット状の素材。

 

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ポケットはこの手のアウターによくあるカンガルーポケット。左右がつながっています。

僕がこれをほしいなって思ったのはこのノルディック柄にピンときたから。

冬の様子を洋服でどう出すのかってほんとにまぁ多種多様なんですけど、ダウンは着ないし、ニットもあんまり着ないしで、フリースはまぁ、結構着るけどボアとか無地とかってのも少しばかり無表情に感じるときもある。

でも柄物の普通のモフモフしたフリースで柄ついてると結構微妙なんですよね。モフモフの毛並みと柄の出方のバランスなのか、少しくすんで見えたりしてキレイに見えない気がする。

その点これはモフモフはしていないので柄がよく見えるし、着ているときの溢れる昔のアウトドア感が半端なくて買いました。

今はシャツの上にこれを着てその上にコートを着て「あったけー」ってやっていますけど、たまにダブルのジャケットの中に来たり、中にプルオーバーのパーカー着たりして結構着ています。

 

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ちなみに色違いも持っています。実は最初に買ったのはこっち。

あと、L.L.Beanはお店に出向くことを僕はオススメします。理由は店内にカタログか何かの表紙のイラストを板に印刷したものがズラーって店内に並んでいるから。あれは本当に見たほうが良いし、あと今のL.L.Beanのアイテムが市場に受け入れられている感じがすっごい感じる。数年前よりお客さんが入っているし、お店全体に活気があって、同施設内の中でもここだけ元気って感じがすっごいです。

 

www.llbean.co.jp

 

あ、お値段は9900円+税ですのでエイヤッと買ってもいいですし、まぁ持っててもいいかなと思って買ってもいいかと思います。