Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

Diving & watch 6500

私たち世代の「読ませる本」というと森見登美彦夜は短し歩けよ乙女かなー、なんて勝手に思っています。そこから四畳半神話大系とか太陽の塔とかそういうのを読んで京都に思いを馳せる、と。

 

その中に樋口さんっておっさんが出てくるんですけど海底2万海里を読みながら潜水艦の位置をまち針で地球儀に刺してて、私の身近な潜水艦ってのはソレ。どんな潜水艦かはろくに調べていないのであれですが、中村佑介のイラストのそれから浮かぶのはリアルだけど、どこか可愛らしい潜水艦。あの緻密さを考えるとメカニカルさも結構大事。

 

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というわけで出てきましたハセガワのしんかい6500。空だけでなく海ですら地表より遥か離れた世界に模型というアンカーをぶっ刺してきます。

 

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見どころは多数のカメラ、ライト、マニピュレーター、サンプル採取のバスケット。

この模型、ここの解像度が異様に高い。成型色は白で、白のままでもよし、今回はこのパーツ点数の多さにぐっと来たので、銀色で塗ったら一気にメカニカルになりましたね。塗るべきところだけを狙って塗ると、そこにピントがバシッとあったようにシャープさが増し、一眼レフカメラで撮るときと同じで、眼のピントが誘導されます。

 

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このキットの最大の魅力はこの浮遊感ですね。すいーっと浮いている感じはこうして写真に撮るとゆったりとした力強い動きを感じられるのがナイス。飛行機と違って飛ばそうとするフォルムではないのがポイントです。空を漂うのと、水中をそうすることが似ているような違うような。不思議な感覚に襲われます。スクリュー(プロペラ)もついてますしね。これは、どのキットにもない、固有の良さ。

 

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こうしてダイバーズウォッチと比べてみると水中で必要な強固さってのもわかりますね。メイン機構を問題なく動かすために必要なガシッとしたボディ。

 

ちなみに山下達郎セイコーのレディースのダイバーズウォッチをつけていたことがあるそうです。今は、どうですかね。

これは、シチズンのレディースのダイバーズウォッチです。

 

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四畳半神話大系 (角川文庫)

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ミニチュアとしての模型

こんな時期なので外に出られず、というわけで妻がどうぶつの森をやっているが、手に入る家具がどれもかわいい。映写機は回るし、かき氷も回る。コーヒーミルも回るし、扇風機は首を振りながら回る。石窯は蓋が開いて中は炎が燃え盛っていてピザが置かれている。奥には炭が見える。すごい。

 

このすごさが楽しさに転じる様子を見ていると大体の人間は詰まるところミニチュアが好きだという感じがしてくる。私もどうぶつの森を一緒にプレイするが、そのときは私は大体部屋の模様替えと主人公の女の子のファッションをヘアメイク含めて変えるのが好きだ。

 

模型は、特にタミヤスケールモデルなんかは「ミリタリーミニチュアシリーズ」と言われるくらいなのでまさにミニチュアだということにここ数日急に気付かされたわけだが、ミニチュアを家に置くのはまぁ、ゲーム同様に楽しい。

 

ただそれを買ってきたり管理したり作ったりを肩代わりしてくれているのがどうぶつの森の世界とも言えるので、動物の動画に癒されたりするその裏にある大変さみたいなものがやっぱり現実にはあるんですけど、その大変さの中にふとした和む時間やハッとさせられる瞬間があるのは大体の方がご存知の通り。

 

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というわけで模型はミニチュアの一つで、自分で作る必要のある物。そして外で作ってもいいけど大抵は部屋で作るので室内で楽しい時間を過ごすにはもってこいの遊び。

それでいて一番苦戦するであろう「造形」の部分は、かなり肩代わりしてくれている存在だったりします。粘土で車を作るよりかなり楽みたいな感じ。

 

色は塗ったりした方が良いのかというと、そこのところは今はまだ学会が設立されてないせいかあんまり話になりませんので適当にやっちまって問題ないってのが実情です。楽しく飾って写真にとってブログやSNSに上げるところまでを遊びと考えてみてください。どうぶつの森のマイホームのお部屋と同じような楽しさですね。いろいろなものと組み合わせて楽しむ。

 

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私の話を一方的に話すと、洋服とかでグレーのパーカーとか白いTシャツとかジーパンとかあるじゃないですか?「コンバース履いてるよ!」とかそういうのでも良いんですけど、色を塗らないで切って貼っただけの模型ってそれに近い魅力があるんですよね。例えば写真の車に乗ったおっさんのミニチュアとか実際に色塗ると具体的なものになっちゃって飾るシーンを特化させちゃうんですよね。

 

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多分ですけど砂漠をガッシガッシ走ってるはずなので肌は日焼けして砂はまとわりつくわ、なんならちょっと造形がこってりした男なんで腕毛ボーボー、ワイルドタフガイみたいな可能性とかありますよね。まぁそれはそれで別に良いんですけど、切って貼るだけだとそれが少しぼやけるんで汎用性が高くなるような気がします。あとは、何より楽ですし(この「何より楽ですし」ってセリフ、ジーパンやパーカーを着るときの感覚に似てますね)。

 

というわけで切って貼るだけでも模型は部屋にもやもやもやーんっと良い感じに存在してくれます。その、少しだけ抽象的な感じが難なく部屋にあってくれるというわけですね。

 

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じゃあ何作るのー?って話になるんですけどこの記事を書いてる今の私のオススメは軍用車両です。さっきから出てくる写真の2人組のおじさんはSASジープと言います。荷物をめちゃくちゃに積まれていますが積んでも積まなくても良いし、おじさん乗っけなくても全然オッケー。今回はたまたま荷物積みたいわー。人乗せたいわーと思ったので乗ってるだけです。まぁ、一度作ってみると荷物の方はともかく人は乗せたくなります。

 

荷物に関してはこのSASジープは「好きなように積んでくれ!なぜなら実際にも乗る人が好きなように積んでたから」という神がかり的な説明がなされてるので本当にありがたい話です。こういうのって仕事で言われると一瞬不安になりますが、模型はそんなことないです(なぜなら上司への報告がないから)。

 

あ、あとはあれですね軍用車両の良いところは実物がそこまで大きくないので小さく纏まるのと、戦車と比べるとキャタピラとか砲塔とか作らなくて良いんですよ。そこが楽なのとファッションとしてのミリタリーとして成立するギリギリのラインが軍用車両かなって感じがしています。

 

シンプルでなんにでも合うような曖昧さというか守備範囲の広さを持つものって大抵安く手に入ったりするんですけど、うっかりするとロレックスのサブマリーナみたいな、とんでもなく高いものもあるので、ここだけの話ですが私は切って貼るだけでも、かなり丁寧にやるとめちゃくちゃかっこよくなるって信じてます。

 

まずは、このインドアファーストな時代にここは一つ、作る楽しみを知るってことでよろしくお願いいたします。

 

お題「#おうち時間

 

こっちの模型カテゴリも読んでみてください。

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タミヤセメント 六角ビン 20ml 87012

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水槽の魚、踊る闘魚

革靴にはまったときから今まで、下駄箱が水槽に見える。

 

というか実のところ、部屋も水槽に見える。五十嵐大介のリトルフォレストだったかな。部屋中が水に満たされるイメージが描かれたシーンがあって、多分それが頭に強く残っているのだと思う。

 

我が家は私が子どものころは、姉と二人でぜんそくが酷く、動物などは飼ってやれないのでと熱帯魚を飼っていた(この時期に私は肺炎になり、そこから私のプラモ人生は始まり、時折途切れては今日まで続いているのである)。そのせいもあるだろう。砂利の中にビー玉が混じったり、使わなくなったそば猪口にイトミミズを入れ魚たちに食わせる。

 

模型を部屋に置くときは、そういうことをたまに思い出す。水槽だ。この部屋は模型の水槽だと。なので、ごちゃごちゃっとさせたのが楽しいときと、大きいのが少しいるのが楽しいときとか、その辺の判断は多分、水槽のレイアウトを考えるときと似ているかもしれないと思うことが多い。模型を買うときも、新しい魚を買うような気持ちだと思う。小さな水槽が部屋に積まれていく感覚だ。

 

それを取り出して、組み立てる。大きな水槽に魚が解き放たれたように部屋に置かれる。これは楽しい。何度やっても楽しい。飛行機なんかは特にそうだ。本当にまるで魚のよう。

 

私は自分が模型を作ったり飾るときはそういうことを考える。

 

一方で、「そういう魚」として模型界という海で泳いでいるような感覚もある。

 

なので私はデカいマグロやイルカやシャチのチームに入りたいとも思うけど、私は私なりに独自路線でありたいと思うし、上手い人は一杯いるので、上手くなりたいって思って読んでもらうコンテンツを自身が表現する必要はないと思っていたりする。

 ただ私のブログの模型の記事を見て「模型作りたくなった」っていうのは本当にうれしいので、もっと言われたいけど。

 

こうして書いているのは私が文章を書くのが好きだっていうのもあるが、究極は雑誌やブログを見て「模型作りたい」って思ったから誰かに「模型作りたい」って思ってもらいたいからなのだろう。

 

でも、そういったものの真似をするだけだと「模型作りたいを見た模型作りたいの記事」みたいになっちゃって「俺の模型作りたい」は誰かに伝わらないから、こうして自分なりにいろんなことを考えたり思い出したりして、自分の輪郭をこうやって文字にして「俺はこういうTribeだけど、お前らは、どう?」なんて踊って見せるように仲間を増やそうとしているのかもしれないですね。

 

特に今は時期的にそういう多様な模型の楽しみはもっと書きたいけど、一人だと多様さにも限度があるので、もっと色々と固有のものが書かれると、それを見て「お、模型作ろう」なんて人が増えて良いかもしれないですね。

 

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いろんな人が増えて集まると良いな、と思いながら明日も踊ります。

 

お題「#おうち時間

 

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ドイツレベル 1/72 Bae ホーク T.1 レッドアロー プラモデル

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