Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

水曜日の靴の話

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靴の話はすると面倒なのでしません。っていうと話が進まないのですが、しっかりとした靴の話はnoteでお金をいただく形で書いてあります。

 

さて、靴の話というのは時計の話と割と似ていて、いわゆる本格革靴と呼ばれるものを買ったのは26歳のとき。冒頭の話の理由もありブランドの明言はしませんが当時8万円くらい。高いですね。昔、仲良くさせてもらっていた方がカメラが好きで「ひりひりとした緊張感を手の汗として握りながら買い物をした」と中判カメラか何かを買ったときに話していましたが、その気持ちまるまるを購入したときには味わったものでした。

 

そして、その靴は今も履いています。そしてそれより高い靴、希少な靴が我が家にはたくさん集まりました。その中で初めて買った本格革靴は偉大なる凡作と言わんばかりに下駄箱にいるわけですね。

 

さてなんで靴の話はしないと言いながら靴の話をしてるのかというと、時計の話につながるからです。極端な話ですが革靴って30万くらい払うと天井が見えてくる。あとは、当時いた会社の先輩が言っていた「(当時の価格で)海外モノを買うなら7〜8万より上のものを買え」という思い出深い話もあるんですけど、参入が割と高いんですよね。その癖天井は低いという。ここが時計とは少し違うんですよね。

 

ただまぁ、ポイントとしては7〜8万、今だと9〜10万くらい出せると選択肢がかなり広がり、いわゆる「道具的な良さを納得材料にする」みたいなことはなくなってきます。ブランドネームのあるものを手にする喜びはコスパという言葉にすっかり覆い尽くされてしまった「本当に欲しいものを買う喜び」がまだ生き生きとしていることを感じさせてくれます。

 

ただ、時計はその辺が微妙なところですね。30万くらい出せるようになると選択肢がかなり広がってきますが、その倍くらい貯めるとROLEXが買えます。それがどうしたって話ですが、これこそまさに争い難い魅力だと思います。30万くらいの時計は多分、7〜8万くらいの靴と同じなのかな?という感覚があります(じゃあ8万の時計は?と聞かれると4〜5万くらいの靴でしょうか)。もし2周目の人生があるなら若いうちに靴にも時計にもバランスよくお金をかけたと思います。33歳で10年選手のハミルトン 、5年選手のロレックスを持ってるのとどっちもまだ1年やそこらというのはこれは同じようで結構違いますからね。そういう意味ではシチズンの100周年の時計2つは良いタイミングで買えたと思います。

 

そうなんですよね。結局、これはなかなかプラモデルでも語られていないんですが、いつ何を買うのかってのはこれはもうかなり大事なんです。僕は靴に関しては1ミリも外して無いんでそこに後悔はないんですけど、そのうちの何発かは時計に回ってたら素晴らしかったでしょう。

 

「男の服装術」に纏わるものとしてはスーツの次に時計や靴は光り輝くものですが、この2つってオフでも使えるんですよね。オフに高い靴を履けとか高い時計をしろとかそういう話じゃないんですけど、やっぱりその辺のものにどう金をかけていくのか?というのはファッションという人生における楽しみの一つを語る上では外せないものだと思います。

月曜夜の腕時計の話

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なんか特にすることなくてブログ書きたいなって日、ありますよね。私はかれこれ10年以上ブログを書いているのでもちろんあります。

 

最近は腕時計が欲しくていろいろ調べていますが、一つ気づいたことがあります。

それは、高級時計を買い始めるのが遅かったということです。今、私32歳で26日に33歳になるんですけど10万くらいの時計って頑張ると買えます。では25歳の頃は?というと、買えるんですよね。18歳の頃は……うーん無理かな。

 

25歳の頃に買った10万円の時計が33歳になってくたびれてるのってかっこいいんですよね。33歳で10万円の時計買うのって良し悪しはまぁいろいろあると思いますが、若い頃に買ったほうがかっこいいなって感じがします。じゃあ、ってこの歳で同じことやろうってちょっと高い時計を探すと今度はメガネに適うものって、月給を軽く超えるんですよね。二ヶ月分とかそういう話になってきてもう無理。ってなる。

これは人生の罠です。初見殺し。

 

なんでかっていうと歳もとっていろいろと良いものを見たり知ったりするからだと思うんです。その良いものへの憧れの反対側に「道具として良い」というワードがあります。これも厄介ですね。この納得ってさせられやすいんですけど、個人的にはやっぱりしにくい。ここまで買いたのでブランドとかあげても良いかなって思うんですけど、ROLEXを試着するとやっぱり良い。そしてこれが質実剛健なんですよね。道具として良い。抜群に良いと思います。そうすると他の「道具として良い」ものって何なんだろうってなります。

 

あとは最近ちょっと友達と話して、印象的だったのが「それ、オーバーホールして使うか?」という話です。私はアンティークウォッチが好きなのでそれらはオーバーホールして使っていますが、この言葉が頭から離れません。8万円くらいの時計をこの前「買うぞ!」って思って見たのですが、友達の言葉がよぎって買えませんでした。難しいですよね。「俺はこれで良い」って納得できないんです。

 

どうやら本当に欲しいのはそれじゃないみたいなんですよね。あとは、さっき「月給二ヶ月分は無理」みたいな話をしましたが、そうでもないような気がしてきちゃったりして「いらないわ」ってなるんです。他にも理由は僕の手首が細いのでフェイスが大きいと微妙だなとかそういう話もよぎるんですが、やっぱり納得ができない。

 

ただ、今、一つだけ目星がついている時計があって、それはハミルトンカーキフィールドの38mm、機械式、ステンレスブレスのやつなんですけど、これはかなり買いそうな予感がします。小さめなケースが良かったのと、あとは汎用ムーブメントの時計が欲しいというテーマもあったので週末の試着が楽しみです。広く愛されているものを買う感覚っていうか。

 

この辺の判断って結局は自意識と他人が何をどうつけているのかのものすごい葛藤の中で結果が出るものだと思うのですが、今はこんな感じ。

 

ただですね、先週試着したシチズンのヨットタイマー。

これはめちゃくちゃ良かった。かっこいいなって思いました。ヨット用の時計ってロマンがありますよね。ついつい道具的な観点からミリタリーウォッチを肯定しがちですが、それと対極にある爽やかさと水しぶきまみれながら操縦する男のかっこよさとか、開放感は捨て難いと思います。

ハミルトンがしっくりこない可能性がかなりあるのはこいつのせいです。

 

どっちかを週末に買えたらとても良いなと思っています。

 

今週の物販

 

 

 

 

 

パーマネントコレクション、バイク

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プラモデルを作るときに、永久所蔵品になりそうなものとそうでないものがわかったりする時があって、そこはまぁ、割と簡単に捨ててしまう自分の冷たいプラモ観から来るジャッジだったら自分としてはありがたい限りなんですけど、タミヤの 1/12 Honda CB750Fは結構長い間部屋にいそうな気がしています。

 

この感覚ってなんて言ったらいいのかわからないんですけどドラマ「SUITS」で言う所のハーヴィーのオフィスにあるMLB選手のバットだとか、NBA選手のボールに近いと思う。デスクにあることは悪いことではないと思わせる存在。

最近は特にキャリアって意味だと「いずれ、フリーで仕事をするんだろうな」みたいなそんなことを考えているんですけど、そのときに置いてあるものというか。

 

バイクのプラモデルの楽しいところは前の記事で書いた通りでみるみる形を変貌させながら完成に向かうところであって、あとは明確に「フロントフォークを組み立てている」とかそういうことがわかるところ。そのくせ構造的にバシッと形を固定させるのが難しいのが好きです。フロントフォークを例に出すとフレーム的には四角い訳で、一見固定されているんだけどそこは四角形の弱いところですぐ歪む。正方形がグニっと潰れて菱形になっちゃう感じで、ユニット単位で見ると思ったより脆弱。

 

ただ、その脆弱な状態って調整の余地があって、ずっとふわふわしているものを触っている感じが面白いです。逆にいうとバシバシ形が決まってくるって感じはなかったので「バシバシ固定させよう」ってやると最後にずれてしまいそうです。それがフレームだとかガソリンタンクだとかってのとくっついて、ようやく、結合といった感じでバシッと決まる。小さいときに父親が家具を組み立てるときに手伝ったりするとネジを締めるときに「いいか、一箇所ごとにしっかり締めるんじゃなくて、全部を締めてから最後にそれぞれをしっかり締めるんだぞ」みたいなことを教わったりすると思うんですけど、バイクのプラモはそれに近いと思います。曖昧、曖昧、曖昧、締める。みたいな。

 

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出来上がるとこの大きさならではの省略の少なさが気持ち良い。重量感を感じさせるエンジン、ゴロッとしたタイヤ。そして生命力を感じさせるゴムチューブ。

 

作業としても塊を作りながら最後にそれを編み上げるように繋いでいくチューブワークのところは格別の面白さがあります。

 

組み立てのコツなんて僕が話してもあんまり意味はないんですが、瞬間接着剤をうまく使うといいと思います。メッキパーツやチューブの接続箇所(特にエンジンなどの内側に収まってしまう部分)に鮮度のいい、使い捨てタイプにノズルをつけて貼っていくとかなり楽。

 

私の欲しい物リスト

 

今日の物販

 

 

 

 

 

 

 こっちの方がマフラー周辺がメッキじゃないので組み立てやすいかも。

 

 

タミヤ 1/12 オートバイシリーズ No.10 スズキ GSX1100S カタナ プラモデル 14010