Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

元町ユニオンのカバンで外に出よう

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カバンってのはつくづくわからなくて、それは日々の生活様式だとかそういうものにまつわっているからだと思う。スマートフォンはでかくなり、Air Podsのケースも持ち歩く。財布は外に出るときはいつも。あ、鍵もそうか。

 

昔はジーパンに何でも突っ込んでたけど流石に多すぎ、そしてでかすぎ。特にスマートフォンはでかい。なんか外に出るときにいい感じのカバンはないかなって話になるんだけど、こんな風にマチのある小さいカバンはナイス。たまに銀座とか日本橋とかあっちの方で小綺麗なおじさんたちがこんなサイズの革の鞄を持っていたりするのだけどその理由がよくわかる。手荷物には軽いがポケットに入れるには重い、というか不快な存在感があるものってのがあるんだなという感じ。

 

個人的にはこの手のカバンはアトリエペネロープのPlainバッグが至高だと思っていたのだけど微妙に違うんだなというのが最近の感想。特にマチが、っていう感じ。ただ、あそこのバッグはそういう微妙な洗練度合いがかっこいいのでトレードオフって感じ。

 

penelope.shop-pro.jp

 

元町ユニオンのこの小さいバッグは小さい紙袋がそのままキャンバス×ロープのバッグになっただけなので良心的な気遣いも美しき工夫もないのだけど、よくよく考えたらこの手の紙袋は、存在自体が素晴らしく、使い慣れているので便利なのであった。あとは、スーパーマーケットが出しているというところもポイントっぽいっすね。これ多分500mlのペットボトルがいい感じに収まる高さではなかろうか。おにぎりとかも入るね。良い。

 

財布やスマートフォンはもちろんだけど、ペットボトルだとか、本とかそういうのも入るのはありがたいです。1970年から売ってるってんだからまだまだ良いカバンは探す必要がありますね。

 

www.keikyu-store.co.jp

箱の外にある兵士塗装という遊び。

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模型という遊びの中で人を塗るというのは、なんというか専門店で1粒いくらのショコラを買うような感覚に近い。

 

完成後に生まれるのはその人の営みがはっきりと映し出される世界で、甘みがぎゅっと詰まったショコラのようだ。そして、このときに「ああ、兵士ってかっこいいな」と思ってしまう。感動のもとは男たちがしっかりと役割に従事しているからだろうか。これがいいものが出来上がったという満足感の原因であることは間違いなく、地続きの非日常が兵士だからというのがあると思う。月曜日のサラリーマンセット、は作りたくなるだろうか。私の好みのショコラではなさそうだけど。

 

塗っているときの感覚はとても面白くて集中力が段違いに上がる。ぼんやりとおざなりには塗れず、それが面白い。小さなものに異様な密度の集中力が詰め込まれていく。慎重に、慎重に。塗るときの合言葉は「上手い人はそんなことはしない」で、この一言で雑なファーストタッチや乾燥を我慢できず次に進んでしまうことをだいぶ緩和できる。

 

この兵士を塗るという遊びの一番厄介なところは最初の一歩だと思う。それがしんどい。塗る/塗らないのハードルが異様に高く感じる。理由は簡単で「難しそうだから」。難しいというのは何か、アーティスティックなものを求められるのではないかということだと思う。人形師が顔を描くような、もっと身近に言えば美術の授業で向かいの席のクラスメイトの顔や自画像を描くようなあの感じに近い難しさを感じてしまうからではなかろうか。

 

実際にはそう言ったことはなく、思った以上に手順を守って進めることが求められる。そこが面白いと思う。即興性や場当たり的な作業はほとんど求められず計画的に物事を進めることが大事な気がする。そして、組み立て作業には「計画」は説明書に書いてあり、部品は全て箱の中に入っているので模型という箱の中で完成しているが、塗装は計画を自分で立てて塗らないといけない。塗料も揃えないといけない。難しいのはここだろう。あまりにもガイドがなく、作りたいという衝動に対して揃えるというターンがカウンターウェイトのように作用して前に転がっていかないという状態だ。

 

兵士を塗るという遊びの面白いところは「塗料を揃えるところでもある!」とは私は思わない。どちらかというと箱の側面に使用する塗料が全部書いてあって欲しいとすら思うし、更に言えばその塗料を揃えると他にどのキットに使えるのかという互換性も教えて欲しいと思う。私が今回使った塗料を使えば他にどの兵士が塗れるのだろうとかそういう話。

 

とにかく兵士を塗るのは楽しかった、充実感もある。

だからこそ、その前の関門を取っ払って欲しい。そして、この極甘の充実感が指や目を通じて頭の中に入っていく感覚を楽しむ人が増えてくれればと思う。

 

nippper.com

 

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見えるとおかしい、見えないと普通な話。-模型二年-

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技術的な話はすこしわからないというか、やってみたいようなやってみたくないようなという話でもあるのですけど、例えば部屋に塗装ブースがあってエアブラシとかスプレーとか自由に使えると良いなーって思ったりします。

 

それって道具が実現してくれる模型の完成度の向上だよなと感じていて、話を大きくしていくと模型部屋があると良いよね、みたいな話になる。設備が成果を上げていくという話。では、道具があれば偉いのかというとそうはいかないというか、いってもらうと俺は困っちゃうし、同じプロ野球チームでも練習設備は微妙に異なるわけで、道具や設備を使うのは人間なので人間の方にも求められるものはある。

 

今回写真を上げているタミヤ 1/20 グランプリコレクション Honda RA272なんかは割とその辺がはっきりと出てくるプラモデルで、その辺てどの辺だよっていうとパーツの取り付け角度を決めてあげるみたいな話であって、何度も話しているような気がするんですけど、目の話なんですよね。設備の話ではなくて、人間の話。

 

Honda RA272でいうとタイヤのGOOD YEARのロゴが眩しいですよね。これを左右同じような見え方にするのか、前後はどうなのかなんていうのは、やっぱり目の話で道具云々の話ではないんですよね。ロゴの見え方を揃えてあげるっていうことはホイールへの取り付け方を揃える必要が出てくる。

 

そこでGOODとYEARの間の空白を基準に合わせてみてはどうかとか考え出す。そこまで細かくすることなのか?と言われてしまうと、私がRA272の関係者で組み立てに携わるのであればせめて、スタート前や納品時にはとびきりキレイにいてほしいと思うだろうなという気持ちがあるからとしか言いようがありませんが。

 

飛行機の主脚が垂直に立っていなかったりタイヤが主脚に対して歪んだ角度でついているのは、もしそれが実物だとしたら強度的に折れてしまいそうで怖いですね。実物はどうなんでしょうか。そして、実物に迫る「一瞬でも本物に見えたら」っていうのはなんなんでしょうか。

 

プラモデルは残酷な一面として課金ゲーみたいになるところがあります。どれだけ道具を持っているのかは結構大事で、これは仕方ないです。では、ということで使う道具を制限したところで、他の道具を使った経験は体に染み込まれているので元には戻らないんですよね。私も、タミヤセメントの角瓶の刷毛をニッパーで斜めに切り落としますが、これは最初の頃にはなかった発想。

 

私も模型の部屋があればとか、費やす時間がもっとあればとかよく思いますが、そこまでする必要があるのか?というといろんな楽しみ方があるので必ずしもそうでもないような気がします。ただ、目の話は時間や手間、設備がどうこうって話ではなく目が利くかどうかなので意識して作ってみると楽しい気がします。それだけでも良いものが作れるというか、その良し悪しに重きを置いて組み立てる楽しみ方です。

 

というのが模型を二年作った私の最近考えていることです。

 

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