Re:11colors

毎週水曜更新(2021年9月現在)。革靴、模型、日常。

洗ったチロリアンシューズの話をする。MEPHISTO PEPPO

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靴には履き心地としての「履きやすさ」と違う、ついつい履いてしまう「履きやすさ」があると思う。ここ数年、雨の日や肉体労働の比率が大きそうな日、あるいはアクティブに歩き回りたい日などにオンオフ問わず履いているのがMHEPHISTOのPEPPOというモデル名のチロリアンシューズだ。

 

チロリアンシューズの良いところは2~3個、と少なめな紐を通す穴と、袋状に縫われている単純な構造にあると思う。それでいて質実剛健、という面をしていればなお良い。というか、安いものだとそういったタフさを犠牲にコストを下げているものが多いのでたやすく形が崩れてしまいそうではある。

 

穴の数が少なく、型崩れが起こりにくいものの場合はかなり楽に足を入れることができる。これは履き口が狭くなるチャッカーブーツや、それに近しいデザインのデザートブーツなどとは異なる感じだ。しかも、紐を通す部分は革が2重に重なるのでこれが、思いのほか足の甲をぎゅっと抑えてくれる。

 

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それでいて、紐をしばりあげると、足の土踏まずと反対側のアーチをそれぞれグッと支えれるような感覚がある場合はかなり具合が良いということになる。足のアーチに対して靴がどのようにアプローチするのかという点に関しては、これはもう靴と足の相性でしかない。なので一概に「この靴が良い!」という最適解があるわけでもない。

 

私がMEPHISTOのPEPPOを良いと感じる理由は、履き口の狭さと甲の低さだ。気持ち細い形のような気もするが、それはMEPHISTOの商品群の中であったり、チロリアンシューズという分類の中での話だろう。このような評価は相対的なものだけども、比較対象は何かというともう一個のフランスのシューメーカーのチロリアンシューズに対してということになる。

 

PEPPOの方が若干スニーカー寄りの風情があるが、その分、モダンで洗練されているとも言えると思う。この履き口が狭く足の付け根に近い位置に設定された靴紐を通す穴の位置は、野暮ったくなりすぎず、軽快だと思う。良い意味で見た目に重厚感がないのだ。そのくせ、ノルウィージャン製法でガシッと底付けされている。カラー展開は黒と茶の2色で、多少の防水性は革にあるものの流石に限度があるので、天候を完全に無視して履くのであれば黒の方が良い。

 

なんだかんだで5~6年履いている気がするが、クッション性能の高いソールやインソールの設計には文句なし(と言いつつもウレタンの土踏まずをサポートする盛り上がったパッドは外したけど)。ジャケパン的なビジネススタイルからジーンズ、それどころか裾をリブで絞ったナイロンパンツまで合わせられるカジュアル方向への対応力の広さはいつでも、どんなときでも合わせられるし、履くことができるのでとても重宝している。

 

最近めちゃくちゃに履いていたので、雨の次の日に塩を吹くようになったので洗ってあげたついでの記事でした。