Re:11colors

だいたい木曜更新です。革靴、洋服、プラモデルなどものに触れて感じたことを書きます。文学フリマ東京に大体います。 お仕事お問い合わせは 4mens.shoes@gmail.com よろしくおねがいします。

ヘビーデューティー ガマゴート

模型の本当に面白いところは、多分、箱を開けて完成するまでの間に起きる「何か」だろうなって思うことがある。

 

作るぞーと意気込んで、パーツを切って貼って色を塗ったり塗らなかったりして出来上がる間に起きる、何か。気持ちの動きとか、形に対して感覚が鋭敏になる感じとか。ミリタリーミニチュアではそうやってマシンに意識が向かったスキを突くように兵士がボカンっと現れる。

 

そうして、その2つが混ざりあったものを見て「よし、できた」と思うのだけど、何が「よし、できた」なのだろう。知りたいことが知れればそうなのかな。と思うときもあるが、色をバッチリ塗ってハマった仕上がりのものを見るとそれ以外の気持ちがあることもわかる。

 

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ガマゴートを作ったから、ガマゴートのことを書こうって思ったのだけど少しふわっとした話になった。ガマゴートは、特異な見た目が魅力の素敵な車。前と後ろに分かれているのも面白い。

タフそうな見た目は戦車にも引けを取らない気がするし、履帯作りや砲塔などの楽しいけど面倒な作業をすっ飛ばしながら、こういう力強い塊が作れることは素晴らしいと思う。

 

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ただ、今、目の前にあるガマゴートの何を見ているかって言えば、それは運転手を見ている。腕まくりをし、腕を縁にかけた男性を。俺が確かに手をかけたのはガマゴートなのに、それよりも遥かに工程の少ない「人」がそれを支配し、「ああ、このおっさん良いな」って乗っ取る。では、このおっさんが本当に良いのかと思えば実はそんなことは無かったりもする。「おっさんがこの力強い車を運転しているから良い」という話だ。

 

軍用車両は好きで(というか戦車があまり得意で無いのかもしれない)、タミヤのミリタリーミニチュアというと軍用車両に手を付けることが多いのだけど、アメリカのものは戦車も含めて作っていると「ああ、アメリカのものを作っているな」とよく分かる。

 

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無骨で、単純で、大雑把なライト周りの補強が、その荒削りな見た目の割にこういったミニチュアになると、途端に精密な作業になり、パーツも増え、工数がぐっと増えるのはこの国のものの面白さだと思う。そうして、台風の日に窓を補強するような感覚を覚えながらマシンの所々が強くなっていく。

 

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見た目が特異なものが多く、よく考えてみればJeepもなかなかな特異さが有ると思うが、作っていて「俺は何を作っているんだろうなー」と感じることも多い。だって、そのものを見たり、それに思いを馳せたりするよりも前に模型を買っているのだもの。

ガマゴートは、買うまでは「この形面白いな」と思ったが作っている途中に「これはダサいかもしれない」と思い、完成させたら「面白いな」と感じたキットだ。

 

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こうやって作っているときに心が揺れるキットは、その都度都度で見方が変わっているということで、それは「俺は今かっこいいものを作っているぜ!」と一直線に進む感じとは違ってスイッチバックをしながら山を登っていくような、そういう楽しさが有ると思う。

 

ヘビーデューティな魅力」。

 

初めて解説書をちゃんと読んだキットになりました。

 

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