
「宝石のカットの具合を撮影するために使っている人もいます」という接客パンチラインにやられてOM SYSTEMのTG-7を買ったのだけど、写りが思いの外クリアで、割と日常使いするようになった。
別のブログでも触れたけど、私はミニチュアゲームを嗜むので近距離撮影に強いというのが購入理由。この機種を見つけるまでの道のりはとにかく長かった。アウトドア用のカメラで花や昆虫を撮るのであればという仮説はインドアの趣味であるミニチュアゲームやプラモデルとはかなり遠い存在が結びつくことに気づくのにかなり時間がかった。あとで「このカメラは小さいものを撮影するのに適しているから当然」なんて言われても、その思考の過程を同じように辿れるのかといったら、絶対そうはいかないと思う。だってでっかい自然を相手にする山登りや川下りと全然違うと思うじゃん、目の前の1ミリ以下にこだわるミニチュア趣味はさ……。

それと一眼レフをわざわざ持ち出すのが面倒とか、そもそもボード状にでかいレンズをよいしょっと持ち込むのが取り回し的にあまり身軽ではないなと思ったりもした。今まではSONYのRX100M4を修理に出して使ってたのだけど、これはこれで近距離が弱い。それとTG-7は性能の尖り具合に対して価格が安い。ある部分では高級機よりも強い!といった設計思想もかっこいい。
使い始めはとにかく接写接写接写という具合で撮りまくった。なぜかというと絞り優先モードの中にマクロモードがあって、それとは別に顕微鏡モードがあるから。そんな説明を「あははは」と笑いながら聞いていると店員さんが「顕微鏡モードでズームができます」とか言い出すから、もう何が何だかという話だ。

どれくらい使えるのかとフィギュアの展示会に足を運んだのだけど、屋内での撮影は普通のカメラっぽく使うとちょっと辛い部分がある。これはセンサーサイズが小さいことが原因なのだけど逆に普段よりもぐっと近くによると他のコンパクトデジカメだと絶対できないような撮影ができるのが面白い。
ここでは反対にセンサーの小ささ&画素数を全機種より下げたことが生きているみたい。詳しいことはわからないが、画素数が増えるとノイズも増える、センサーは小さい方がボケが少ないということらしい。画素数とセンサーのバランス取りって難しいんだなというところまではわかった。

最近はというと微妙な近距離での撮影にはまっている。これほんと面白くて、ずっと接写してたからか近距離をさらに細かく分けて考えられるようになった。食べ物は食材の質感と料理名がわかるくらいの距離で群としてのシルエットを楽しむのがブーム。あとは写り方を調整すると撮影したい雰囲気に合ってきたというのもある。デフォルトの設定だと本当にクリアな写り。爽やかすらあると思う。ただ、私は少し暗くて彩度が高めな写りがいいなということでカスタマイズした。
使ってて思うのは、たくさんとれば撮るほどカメラって性能がわかってくるものだなということ。特にTG-7は尖った性能なので、できるところをめっちゃ楽しむという使い方になるし、だからこそこちらの要望も思い浮かびやすいので、撮る楽しみがわかりやすいカメラだなと思います。
今日の物販
黒を買ったのだけど、箱の中には赤いストラップが入っていて1stカラーは赤なんだなと思った次第。赤の方がよかったな〜と思うことはしばしばあるが、黒だから飽きないなと思うこともあります。
