先週に引き続き、本でいきます。
① Willisau and All That Jazz: A Visual History 1966-2013
Willisau and All That Jazz: A Visual History 1966-2013
- 作者: Niklaus Troxler,Olivier Senn,John Zorn
- 出版社/メーカー: Till Schaap Edition
- 発売日: 2014/02/26
- メディア: ハードカバー
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最高峰のポスターデザイナーだと勝手に思っていますが、なにせ作品集が手に入らない。この本はほとんどの仕事を網羅しつつ、フェスの様子も載っているので非常に良いです。ちなみに紳士靴十八話の表紙はこれのパロディ(書評はこちら)。
②田宮模型の仕事
「静かなRCカーを作った元経理課の男」が珠玉のエピソード。最高に面白い。
とにかく面白いのと、好きなものを諦めずに追求し続ける凄さが良い。
いろいろな形でプラモデルに迫るその姿の熱きことよ……(書評はこちら)。
③河童が覗いたヨーロッパ (新潮文庫)/河童が覗いたインド (新潮文庫)/妹尾河童
文学フリマ後に、感想ツイートから知った本。
「妹尾河童風の靴のイラスト」と私の靴を評してくれましたので、調べて即ゲット。
絵は、どうだろう……と思ったら知人に見せたら「確かに似てるわ」と一言。
ありがたい話ですが、まだまだ研鑚が足りないのは明らか。
「良いお手本が見つかった!」
というハッピーな本。
④スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-
スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-
- 作者: スコット・ロバートソン,Scott Robertson,トマス・バートリング,Thomas Bertling,平谷早苗,株式会社Bスプラウト
- 出版社/メーカー: ボーンデジタル
- 発売日: 2014/05/31
- メディア: 大型本
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これはなかなか難解な本です(まだ読み切っていない)。とはいうもののこの本が必要な場面に直面する程度にはお絵描きも進んできています。基礎練習や数学的な分割テクニックなど大事だけどおろそかにしがちなものが載っているのがナイス。
「そもそもの描き方」を左脳的に教えてくれる本。
⑤決定版 脳の右側で描け/作者: ベティ・エドワーズ,野中邦子
- 作者: ベティ・エドワーズ,野中邦子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「お前らは絵を描くときに習っていない『顔』や『髪』を描こうとしていないか」ってこの動画で言ってるんだけど「あー確かに!!」と思ったので同シリーズでオススメされてるこの本を購入。確かに「絵の描き方」は習っていない……のにまずはのびのび描けと言われる……といろいろ思い当たる節が。
これは確かに上手くなる。課題を一つ一つクリアしていくとそんな気がする本。
早く絵を描きたいなと思っていたけどそれは「早く線を引くこと」ではなくて「目の動きと手の動きを揃えて、素早く正確な形をとること」なのかななんて、本を読んで課題に取り組んで思う(それにしても昨年紹介したインナーゲームといい、理論的な部分を黙らせたがちなのはなんでだろう)。
これとスコットロバートソンの組み合わせがまた、良いんですよ。
⑥頭にガツンと一撃 (新潮文庫)/作者: ロジャー・フォン・イーク,城山三郎
世界で最も愛されているトレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」を手がけるウィザーズ・オブ・ザ・コースト社R&Dのヘッド・デザイナーMark Rosewater(マーク・ローズウォーター)が再三コラムにあげている本。今はもうこのカードゲームはプレイすることはないが、彼のデザイン思考は非常に面白いのでコラムはよく読んでいる。ふと思って検索したら日本語版があったのでゲット。
端的に言うと「二つ目の正解」を探すための本です。二つ目の正解を探せない頭が固く、こらえ性のない私のような人間にはとても役に立つ本。
20年以上、ゲームを運営し続けるということでデザイン思考は非常にユニークで洗練されている。デザイン空間、レンズ状のデザインなどいろいろとものを作る上でためになる考え方が詰まっているのも面白い。文フリ関連の製作物はこの辺の考え方を交えていたり。
基本制作物にまつわるものが多い気がしますが、技法・心構え、お手本などなど良い感じに網羅できているので今年はそういう年だったのかなと思います。
イラストルポってあんまり信用していないというか、絵も対象物もどっちも好きなんだー!とかそういう熱量があるものってあまり見つけられなくて、なんだかなーって思っていたので(絵を描くのが好きって場合と対象物が好きって場合ととにかく絵が必要なんて場合と……なんていろいろあると思いますが)その中で良いものが見つかったりして「この感じがほしい!」と思いながら進んだ一年でした。
来週はファッション周りが書ければ。