Re:11colors

毎週水曜更新(2021年9月現在)。革靴、模型、日常。

俺の思う最強の靴修理屋を超えた店へ行ってきた

最強の靴修理屋ってなんですかね。

これは難しい問題です。なぜならみんなそんなに考えていないからです。

ただ、大きな問題として、靴修理は業務の特性上、汚れてしまうという欠点があります。そしてですね、

 

「結構力いるんだな!」

 

とか

 

「その割に仕上がりはめっちゃ繊細にキレイ」

 

という、これは私が最近「デザインってこうじゃないと、まず出来ない」

と思うような

 

・仕上がりを描く力

・それを形にする道具

・道具を使う技術

 

という要素に非常に親しいものを感じます。

そんないろいろなものが複雑に絡み合った様子をガツンと見せてしまう。

 

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壁一面ガラス窓。

中にはフィニッシャーと、プレス機。

靴の修理ってこういうの使うんですよ。「ヴィィィィィィン」て音立てながら削る。この作業がすっごい大変。靴を固定するフォーム、なめらかに靴底を削って粗くしてゴムとかつけやすくしたり、仕上げに使ったりとまぁ出番が多い。

 

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このプレス機も、オレンジなのが却ってガラス越しに目立ちますね。

そして写真を取り忘れましたが、くっそ分厚い天板にくっそ重い鉄の脚のテーブルとかね。そういうものたちが、いちいちカッコいいんだから、見せてくれてありがとうございますと言いたくなるというもの。

 

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などを見せつつの、僕らお客さんが実際に立ち入るスペースはどーんと広くて開放感。そして何より清潔で、静かな店内が「気まずくない」。これはもう、店主のセンスとしか言いようがない。

 

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良いですね。John Lobbのポスター。

 

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ウェグナーのバレットチェア。レプリカではなく本物です。
服好きなら背もたれの形状にドキドキしますが、座面にもびっくりな仕掛け。

これはもうお店に行って体感するしかない(靴修理屋さんです)。

 

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このやばいくらいに俺らが描いた未来を形にした照明はイタリア製。有名デザイナーが多数在籍したそうですが、誰がデザインしたのかを公表しないという姿勢だったそう。なんでもかんでもあけすけに話すと、他人の褌で相撲を取りすぎる気がするので、ブランドはぜひお店に行って店主に聞いてください。

 

 

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木製なのに、会社にあるクッションの聞いた椅子に勝ってしまう椅子です。

 

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ルブタン、マノロなどなどの靴の写真集 。

奥にあるのはBerlutiのやべぇアートブックです。欲しい。

 

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この辺は知っている人は知っているバイリクエスト的なアレ。

 

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そんなもんがあれば、イヤーモデルもぼこぼこ出てくる出てくる。

はい。そうです。この辺で気づかれた方もいるかと思いますが、インテリアは別として本だとかポスターだとか靴だとかは全部本人の私物で、今まで持ってたやつをドンとお店に持ってきてるんですよね。

 

この最強感ってなんて言えば良いんですかね。

バカバカしくて、ある種残酷な話なんですけど、こういうものを私物でドンと持っててそれで靴修理もバリバリやって……って人が作った店なんですよ。

 

これがすごいんですよね。

 

なんていうんですかね。

 

「かっこよすぎて負ける」っていうか「あーやっぱり底抜けにカッコいいものは、理論上、正しいものよりもカッコいいし、それでいてこっちのが正しいよなー」と思わせる良さです。

 

これは今の時代は、デザインなんかもストーリー重視でバリバリ進んでいっててものづくりとかブランディングもそういう流れになってしまっている状態の中で「ただただカッコいいもの」を見るとか、知るということがどれだけ大事なのかということを感じさせます。これ本当に大事ですよ。ええ。

 

なんでこんなにあーだこーだうるさいって、だって、このお店そのものが靴じゃないですか。

しかもめっっっちゃドレス寄り。John Lobbのものが多く置いてあるのも納得ですよ。

 

お客さんが入るスペースは思いっきりかっこ良くて、これは物作りの裏側を知らないで「わー靴ってかっこいいなー!」って思うのと同じ。

 

それでいてすっげー大変な作業を、キレイな壁一面のガラスで見せているせいで機械とかミシンとか机とか椅子だとかそういうのは全部格好良く見えるし、事実本当にかっこよいものもある。

 

これはもうね、John Lobb特有の、技能の高さを意匠に込めるってのと同じ。

 

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職人の仕事ぶりを見せる。これはイタリア靴にもありますが、ロブの方がもっと貴族的な感じで繊細で難しくてキレイで誇張がありません。サラッと見せる。この様子はもう完全に、このお店のガラス越しに見える作業風景そのものです。

 

とにかく底抜けにかっこよくて誰もが「うあぁぁぁぁぁぁぁあぁ」となるので修理したい靴がある方は靴好きでなくても(というか、家具とかそっちに詳しいほうが絶対楽しいので)ぜひ行きましょう。

 

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メタボリズム建築感のある(あまり知らないです)、三田ハウスの一階にお店はあります。

 

forma shoe salon(フォルマ シュー サロン)

〒108-0073 東京都港区三田5丁目2−18

 

www.formashoesalon.com

 

www.instagram.com

 

インスタも、フォローしましょう。バリバリかっこいんだから。