最近は時計が欲しくて、その理由のいくつかは模型にあると思う。
飛行機を作ればパイロットウォッチ、レーシングカーを作ればレーシングウォッチ。しまってある艦船模型に目が行けばダイバーズウォッチ。それぞれを考えると、すべてを統べる存在としてROLEXかなぁなどと数少ない預金に頭を巡らすことになる。
模型が陸海空へ領域を広げるのと時計も同じフィールドに存在し、そして2つは重なり合いロマンのある情景を織りなしてしまう。模型は、遊び方としては内向きだなと思うときは間々あるが、その実、接続先は多くあり、その中に明確に外側へのルートも用意されている。
お気に入りの模型を手に持って仕事や出掛けることはできないけどお気に入りの模型に乗る人が付けていそうな時計を巻いてそうすることは出来たりする。
模型を通じて、モチーフとなる飛行機や戦車が好きになり、組み立てることで身体に染み込んだ知識や実感が、私の場合は時計だけども、他のものへ染み出される。メカニカルな見た目のクロノグラフは速さをイメージさせるし、爽やかでシンプルなスポーツウォッチはレジャー。作った模型に乗っていそうな人は、いつそれに乗っているのだろう。
写真のtalbot lago 4.5Lにレーシングドライバーとして乗るのか、豊かなコレクションの一つとしてたまに転がすのかで、乗る人の時計は随分と違いそうだ。
模型の持つ魅力はいつだって模型の中にだけあるようではなく、他所へのつながりを示す道標のようで、様々なものに想いを馳せるきっかけになる。
今日の物販