箱を開けるじゃないですか。
そうするとボックスアートと関係ないデカールが結構なボリュームで入っている。
しかも、かっこよかったりするから困る。
A帯B帯……と続くハセガワの飛行機の好きなところはこれ。
特にジェット機はあのハセガワグレーの成形色のまま、ラリーカーのごとく派手なそれを貼れば、色を塗らずともかっこよく仕上がるのでとても楽しい。
模型自体は昔に開発されたものが多く、じゃあ、それがダメなのかというと全然そんなことは無くて一昔前に流行ったカシオの安い時計に似ていると思う。TIMEXのウィークエンダーとか。手に入れやすく、かっこいい。
昔からあるものは、いくつになっても「昔からあるもの」。お店にある限りは新しくならない代わりに古くもならない。その代わりに懐かしくはなるだろうな。
ミラージュもその例に漏れない名作キット。実際はこの辺のキットは名作というよりは老舗、名門といった感じ。どこが素晴らしいとかそういうのもあるにはあるけど、それはわかりやすくは見えてこない。私が好きな空間の一つに、建物は古いけど掃除を始めとしたメンテナンスが良く行き届いているというものがあるが、ハセガワの飛行機はそんな感じ。
だから、作ってて「おお!」となる間もなく普通に出来上がる。模型という遊びを通常通りに楽しんで終わる。もしかすると知らぬ間に感動しているのかもしれないけど。
難しいところも、あまりなくてそのまま終わる。というか、難しいところは、超高解像度の何かを表現するためのものではないので技量よりも道具に依存していると思っていて、とりあえず接着剤とニッパー以外にはタミヤのつる首のピンセットがあるといいと思う。
ただ、そこに「ボックスアートと全然違うデカール」があるので脳がスパークして楽しくなる。ミラージュは特にそういうキット。クルーセイダーもそうだった。派手にドーンっとバリエーション違いのデカールが入っているのは本当に楽しい。
それが「ふーん、違うんだ」ってやんわりスルーする事態にならないのはボックスアートのせい。
ハセガワのボックスアートはタミヤの頼りがいのある兄貴的なそれよりも、背景だとかをうまく書きながら空間に機体がいることをよく表していて女性的で優雅だと思う。
あの箱絵に500円くらいお金を払っているような気がするし、あの絵に恋をしているような気すらする。プラモは箱だとは思わないけど、箱もプラモだ。
この搭乗状態ではないパイロットが入っているので、ミラージュは最高です。
↓模型はもれなく組み立ててブログにのります。
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