「時代に愛された顔」っていうのがありそうな気がしていて、私がそれを最初認識したのは蒼井優だ。当時の今っぽさとは少し違う見た目だったと思う。そのふんわりとした個性を抱いたまま一躍人気となった。こういう存在って突然現れるし、しかも今までと違うから、やたら目につく。
そんな感じで、トレンドや流れとは違う存在をしっかりと注目してみると、当たり前だけど主流との差異が個性として際立つことがわかるし、蒼井優みたいに次の流行りになったりする。いつだって「他と違う新しいもの」は求められていて、気づいたら女性の眉メイクも太いのが主流になったりとかしていていつの間にか「新しいものが今のもの」になっている。
私もプラモデルを結構作るようになったのでよくわかるのが「どれだけ金型を深く掘ってるんだ」という脚のパーツ。そこに気持ちよくカラフルなパーツがサンドされて、太ももが出来上がるのは非常に楽しいし、実物を見るとガンメタリックっぽいと思っていた成型色はダスキーブラウンなのも嬉しい。こんな風に微妙な色味のチョイスで全体の様子を整えようとする、バンダイの成型色に対する懐の深さが私は好きです。
セルリアンブルーの手は表情豊かで、「なんだか非常に生き生きとした手だな」と気づいたときから、私はガールガンレディのプラモデルに興味が湧くようになりました。トレンドとは違うデザインは、漫画やアニメでいうなら輪郭線や主線が太い感じの造形で、パワーパフガールズやデクスターズラボみたいなカートゥーンネットワーク系のアニメを見た経験があるならすんなり受け入れられるかも。
その割に手の表情から察せられるように微妙なニュアンスづけは全体にもしっかり行われていて、稼働する部分を「肌色同士で極力繋げない」だとか「プロテクターのような最小限のデザインで隠す」といった工夫で違和感をなくしてます。最近こういうカワイさに関心が向いていて、例えば音楽でいうと我儘ラキアもそんな感じなんですよね。強いカワイイ、そしてポップ! というか。
実際には成型色の水色は、セルリアンというよりはターコイズの方が近いけど、私はこれをセルリアンとあえて言いたい。彼女は”たちまちブームにはならなかったセルリアン”ですが、いつかどこかでこの雰囲気が時代に愛される日がくるだろう。あ、あとシールが信じられないくらい貼りやすいです。
今週の物販とか