Rukkatrukk Squigbuggyの面白いところは、車のフレームにぐるぐるとテーピングが巻いてあったり、使い古されたかのようにフロントバンパーがバッキバキに痛んでいたり、裏面のデッキがくたびれているところ。これは、いわゆる縮尺模型としてのプラモデルとは明らかに違う。プラモのユーズド加工はプラモデルを組み立てる人間が行うからだ。
そう思うとこのミニチュア、プラモデルの異様さが見えてきます。これはウォーハンマーというミニチュアゲームで使うコマのひとつです。何度何度も戦場を駆け巡ってはピンチになったり、仲間を助けたりしたであろう雰囲気に仕上がるようにパーツの段階で設計されている。これが面白い、かと思ったらオルクと呼ばれる亜人が運転したり、銃を持って後ろを警戒していたり。もうてんやわんやです。ここに、ありそうでない世界が広がっているじゃありませんか。
ありそうと思うのは、これが人間だったらさぞかし明るい雰囲気だと思うからで、ないと思うのは彼らが人間ではないからでしょうか。その辺の、幻想の世界をリアルに見せるための突き詰め方がとってもユニークなプラモデルで、しかも一枚のランナーに収まっているというのが驚き。
実際のところ、このようなもりもり荷物を担いだ車のハンドルを握って、今まさに……!という様子を描いたプラモデルは、他にはタミヤのSASジープなどの軍用車に限られる存在です。その中でファンタジーならではの相棒で食料であるスクイッグを手に持ったり、カゴの中にたくさん詰め込んだりしている姿はまさに情景そのもの。ここにスケールモデルの描く生き物とマシンの織りなす世界があったのかという気持ちになります。
明日、明後日と戦争があった頃からは離れて行くのと反対にRukkatrukk Squigbuggyが活躍する4万年後の未来には確実に近づいています。もしかするとRukkatrukk Squigbuggyが荒廃した世界を走る日がリアルになる日もあるのかもしれない。
詳しい方といろいろとネット上でなんともないやり取りをしていましたが、シリアスなスペースマリーン界隈に対して、こういうコミカルで楽しい世界をオルクが担っている、という話は確かにそうだと思いました。そこにオルクの芝居の面白さと、実物がないミニチュアだからこその舞台美術としてのトンデモデザインの乗り物が存在していて「ちょっとは買ってみてもいいかな」と思ってしまいます。
購入方法はいろいろありますが、一番手っ取り早いのはなんてったって公式通販です。購入金額10000円以上で送料無料!と言われますが、スクイッグバギーが8000円くらいなので、あっという間に送料無料になってしまうという。そう、ウォーハンマー は日本のプラモデルに比べると値段が高い。ゲームをプレイするにはミニチュアを結構な数そろえることになる。ただ、組み立てて塗るだけなら1個買うだけでいい。私もゲームで使わないミニチュアをいくつか持っています。
到着までは、僕はいつも直営店で受け取りにしているのであまり参考にならないかと思いますが、1、2週間くらい。
https://www.warhammer.com/en-GB/shop/Orks-Rukkatrukk-Squigbuggy-2018
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