鉄道に従ずる仕事をしていた男たちの衣服というのはなかなかおしゃれなものが多く、現代でも「レイルロードジャケット」なんて調べればそれらしいものが出てくるし、言わなくてもそれをモチーフにした服というのは時折見かける。
デニム素材でアメカジ的に仕上げたものもあるが、厚手のダック地で仕上げたものもあり、そちらはどちらかというとヨーロッパの香りが漂い、私も持ってはいないものの前の会社の大阪から東京に戻ってきた後輩たちが上下セットアップで着ているのを見てかっこいいなと思っていた。特徴的なディテールをひたすらに追って「これぞレイルロード」とせずに生地の厚みや全体のシルエットでそういう風に思わせる世界観が好きであった。
時計も昔から鉄道とは密接な関係にあり、今となっては陸の時計といえばトレイルウォッチやミリタリーウォッチに芳醇な雰囲気を持ったそれの立場を譲ってはいるが、少し調べると、鉄道時計として採用されたエピソードを誇らしく綴るブランドは多い。私はウォルサムの時計を持っているが、これも鉄道時計として使われていた様子。スイスのモンディーンなどは今もなお、そういった意匠や機構を強く打ち出しており、それはそれでやはり時計と鉄道の特別な関係がよくわかる存在である。
こうして見ると「鉄道」という存在は少しロマンのある存在のように思える。あまりにも普遍的に溶け込んだトレンチコートやカーゴパンツのミリタリーや、ジーンズのワークとは少し違う立場のようにその位置付けがなされているのが面白く、このMiniArtの男性の服装自体も、帽子はまだしも上下の組み合わせは今もファッションとして割と通じる格好をしている。それだけ、ファッションとしての鉄道は特徴的な存在として現代まで生き残っているとも言える。
この男性自体の面白いところは1/35で鉄道員の格好をしているということだろう。厚手の生地を縫い合わせたパンツのサイドシームやポケットのがっしりとした感じがいかにも、という感じで洋服好きなら一目で終えるディテールが強く残されている。靴に関しても外羽根式のアンクルブーツで文句なし。厚手の革のそれはぐいっと縛り上げるとかっちりと足をホールドしてくれることが伝わってくる。
また、彼の存在は1/35の電車の模型があることを示唆していると思うが、そのためだけに存在しているというのも見逃せない。日本ではそのスケールの鉄道模型はなかなか見られないからだ。
模型と鉄道模型はどうにも分けられているように私も感じるが、その間の存在とも言えるだろう。鉄道模型の一部に入りそうな鉄道員ではあるが、昔の格好をしているし1/35ということでいわゆるスケールモデル、模型の仲間でもあるのでこの辺のもやもやとした境界にいる感じも面白い。
↓模型はもれなく組み立ててブログにのります。
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