企画を立てるという行為を分割すると「考える」「選ぶ」「形にする」だという話がある。それぞれを全部やるのは大変だけど部分的にトレーニングを行うと比較的楽。
その中でも特に楽なのは「考える」だという。
なぜなら場所も道具も必要とせずいつでもどこでもできるから。
やろうと思えば今でもできるし、明日の朝でもできる。飯を食いながらもできるし、洗濯物を干しながらもできるだろう。そして「考える」の効率を上げるために「発想法がある」というわけだ。
そんな話を加藤昌治というおじさんがしていたのだけど、彼のいう通りにワークショップに参加すると確かに「考える」ということの面白さがよくわかる。結果として生まれたアイデアは使えるか使えないかは別としてとにかく数が出る。考えるとは、ということがよくわかる印象的なセミナーであった。
プラモデルが完成するまでというのをそんなふうに分けてみると「買う」「組み立てる」「塗る」みたいなそんな感じだろうか。いやいや、違うでしょという場合はそれぞれで勝手に分けて欲しい。買って完成するまでを分けてみようというのが大事という感じだ。
さて、俺は俺なりに三つに分けてみたがどう見ても楽なのは「買う」である。買うだけならすぐできる。このブログが書き終わった後にプラモデルをAmazonなりヨドバシなりでポチれば終わり。
「考えるだけ」をするように「買うだけ」に注目してみると、どうにも「買う/買わない」の選択や「どれくらい買う」「いつ買う」などいつもならノリで買っている部分に細かなジャッジがあるということに気づく。「疲れているから買う」なんて精神的な話も出てきたりするかも。
俺はプラモデルを積むことはあんまり得意ではなくて、たくさん積まれていることに耐えられなくなってくる部分があるのだけど、先日、たくさんのプラモデルを一気に買ってみた。RODENの1/72の複葉機を7つ。自分としては「買いすぎ」といった感じだったが、あえて買いすぎてみたかったので買ってみた。プラモデルを買うというのがどういうことなのかが、自分でもよくわかっていなかったからだ。
買ってみてよくわかったのは、たくさん買うのは楽しいかもしれないけど山のように積まれたプラモデルは俺にとって好ましいものではないということだった。なので、ロケット鉛筆のように積まれたプラモデルのいくつかは売られ、いくつかは急に手をつけ出し、そのまま完成させることになった。
「プラモデルを買う」というのは遊びの中でもスタートになる大事なフェーズだが、気分や衝動で買ってしまいがちだ。自分でもそういうことが多い。例えば「好きだから買う」というのがあると思うが、俺の場合は戦車も飛行機も船もそういう目で見たことがないので特に実物に思い入れがないのだ。例えば戦記物で活躍していたり、映画や漫画で大きく取り上げていたりするものを作るのは楽しいだろうか、と思ったりもするがどうにもそうではなさそうである。
ただ、何か魅力を感じて選んでいるはずだと思う。「どこに、何を?」というのがまだわかっていない。ただ、買うことだってよく理解できて、説明できる日がくるはずだ。
「実物はいつどこで活躍した」
それ以外の「買ってもらう理由」ってなんかあるんじゃないかって。
今日の物販