Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

モジュールと外装で考えるというG-SHOCKの遊び方

 

 

 

G-SHOCKって毎月新商品がリリースされていながらも、ブランドとして一定の価値を持っているという時計としてはちょっと不思議な存在です。あまりにも規模がデカくなりすぎて、計算機のカシオから時計のカシオみたいな感じになっちゃってますもんね。今は。

 

今まで全然気づかなかったことに、モジュールの存在があります。モジュールというのは中身と文字盤を含む機械のこと。例えば「5600の反転液晶のモジュール」みたいな感じです。そこからさらに「5600の反転液晶で、電波受信機能付きで、太陽光で充電するモジュール」とか付加価値がついて細分化していきます。

 



 

だから「新しいG-SHOCK買ったぜ! でも、ボタンを押すときの音が消せないぞ?」と思うと「このモジュールは音を消せません」みたいなそういう回答に行きつくことがある。モジュールが昔からあるからだろうか。実際、最近買ったやつはまさにそうだった。

 

で、このモジュールをガンガン使い回すのが面白い。その辺がわかってくると見た目や機能から「ああ、これは5600の反転液晶のモジュールね」と一目でわかるようになる。すると同じモジュールでも価格が違うものは、単純に外装にコストが費やされているな? という推論が立つ。 

 

わかりやすく言うとオール樹脂のものとオール金属のものの価格差みたいなやつです。細かい話だと同じ樹脂でも、マーブル柄になっている奴はちょっと高いとか、色々あります。使い回されていないモジュールもあるっぽいとかも見えてくる。もし機械式時計とかで判断するにはムーブメントは何を使っているかを裏蓋から読み取ることになる。

 

そういう遊びをしながら時計を眺めていると、外装の高さとモジュールの高さが、ぼんやり見えてくる。で、そこからメタルのG-SHOCKを試着したときの「重っ」となる面白さ。最軽量はオール樹脂なんです。同一モジュールであれば一番安いやつ、つまり外装に使われる素材に金がかかっていないものがG-SHOCKの機能性を最も体現している存在だという。

 

 

とはいうものの金属製の方が、経年劣化なんかも避けられる。金属製のG-SHOCKは長く使える丈夫さという別の価値観を持ち込んだ。特に見た目に関していえばマットな樹脂のものは気づいたら色々なところにこすれてテカテカになる。こうやって、中身が高い、外身が高いみたいなことを読み取りながら「俺にとってのG-SHOCKの本質とは……なんだろうか」と考えるのが最近は楽しい。

 

写真のG-SHOCKはケースがメタルでベルトはウレタンなので軽さはまぁまぁ。最大のポイントは、メタルのホーニング加工された部分と、ツルツルの部分、ウレタン、文字盤のプラスチックと異なる4種類の素材に凝ったペイントを施しながらも一体感のある仕上がりになっているところ。

 

今日の話にこじつけるなら、電波の受信はしないしソーラー充電もしない。なので、価格差は外観に全振りしているわけですね。俺にとってのG-SHOCKは、アクティブなイメージと頼れるタフさだよなぁと改めて思った次第です。

 

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