Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

2023年、シティボーイの旅

2012年に「シティボーイ」というキャッチコピーを掲げて、ファッション雑誌のPOPEYEはリニューアルされた。これは映画の端に映っている人物とか、NHKのテレビ番組である「世界ふれあい街歩き」のわきに映っているような人々の服装をすくい上げてファッションとしてまとめたものだなと当時は思った。後は、スナップ誌に見切れてる人とか。それは、今も割と変わらない。

 

それでもパーカーにジーンズといった服装にバサッとステンカラーコートのようなロングコートを羽織るコーディネートに「シティボーイ」と名付けたのは見事だったと思う。ラフな服にクラシックなロング丈のアウターを組み合わせて総面積のデカい方のニュアンスで殴る、みたいな服装。私が初めてそういう服装を認識したのはアダムサンドラー主演の「ビッグダディ」で、すぐに真似した。多分社会人になりたてで実家にいたころの2008年くらいか。

 

3月に仙台に旅行に行った。あったかいんだか寒いんだかわからなくて、とりあえずアディダスのナイロンパンツにTシャツ。ウールのパーカーを羽織って、その上にローデングリーンのダッフルコートを着て出かけることにした。

 

 

多分、2012年のシティボーイ的スタイリングの選択肢として明確には存在していなかったものはナイロンパンツだと思う。今は、ウーブンパンツなんて呼ばれたりする。ストリートファッションの台頭もあってかadidas originalsが90'sのHIPHOPファッションみたいなデザインのパンツを出してきた。これが、程よく熱を逃がしてくれる。なので、新幹線の中は結構快適だった。

 

ウールのパーカーはフカフカで、それにフリースと違って熱の抜けがよく、暖かくても熱がこもる不快感もなかった。あと、フードが気持ちよくて、電車の中ではよく眠れた。私は、昔購入したLOLOのものを使っているけど、常態的に手に入るメーカーだとどこになるんだろうか。それにしても「移動中に楽な服」がポイントなのだろうか私の中では。マークジェイコブスのカシミアのパーカーの話は結構です。

 

アウターでパンチを食らわせる手法で、見た目がだらしなくなりすぎないようにしたかったので、グローバーオールのダッフルコートはよかったと思う。生地が割とガシッとしているクセに雰囲気はユルいっていうか、豪奢な感じにはならないし。緑は好きなので、とりあえず緑を着ています。丈はミドル丈で電車での立ったり座ったりを楽にした。

 



 

こうして書いたことは「旅行だから」と気張ったわけではなくて、どの服もどういう機能を持っているのかを知っているという感じだった。

そういう「わかっている」の集合がファッションとしてまとまって、そして旅に行く際の機能をも満たすというのは、なかなかに面白い体験だった。ストレッチで伸びなくてもいいし、ハイテクインナーで身体を温かくしなくてもよいみたいな、というか。逆にその辺のアイテムの使い心地がわからないからこういう姿になっているともいえるのだけど。靴はMEPHISTOのPEPPOというチロリアンシューズでいきました。これもまた良い靴なんですよね。

 

 

それにしても年齢も年齢なのでボーイじゃないんだよな、もう。

 

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