Re:11colors

毎週木曜日更新(2023年5月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

座学を楽しむ。ミニチュアペイント動画を整理して塗装している。


今日は座学の時間です。なんていわれてどう思うかっていうと、自信がある分野なら「座学? いらない、いらない」なんて斜に構えてしまう、今思っても本社の研修にいたマナー講師のあの人、ごめんなって思う。でも、俺、百貨店にいたんだ。だから、お前よりマナーは……。もうやめよう。

 

多分、あのとき大事だったのは俺と先生が互いを尊重しあうことだった。先生は先生で自身のカリキュラムをユニークにする必要があったと思う。切り口がはっきりしない研修は、俺の経験と下位互換だったように思うし、先生はそれに対して自分の研修は上位互換であるという態度だった。

 

もし、研修の切り口がはっきりしていたらそんなことは起きなかっただろう。ただ、そこまで考えることができるか?というとこれは難しい。

 

 

昨日、ふとプラモデルのフィギュア塗装の動画を見た。それまでは見ようと思ったことはない。なぜなら、俺にとって「この人の完成品が欲しい!」と思っている人に塗装を教わってしまったからだ。それ以上の師匠など要るものかという気持ちだ。

 

ただ、さっきのマナーの話を思い出すと。切り口がはっきりしていないから上位下位の関係に押し込んでしまう気持ちがあるようだ。「塗装」の切り口を考える。目の前に現れた動画には「High Quality Speed Painting」と書いてある。3時間で9体。この動画を見て、俺は度肝を抜かれることになる。

 

youtu.be

 

「早い」というのは、決断の迷いのなさだと思う。手を抜くのではなく、迷いを削る。それでいて効率的。行ったり来たりをせずに突き進む。動画でみるみる形になっていくミニチュアたちのスピードの根源はそこにある。手順が整理されていて、あとはそれを進めていくだけ。それでいて、当たり前のように上手いから困る。早さという観点では私はこの人の考え方を学ぼうと思った。

 

そこで、Work flowyというアウトライナーを使って、各工程をまとめることにした。先生の授業を見て、ノートにまとめるのと同じだ。箇条書きで項目をまとめて、階層状にしたり、順番を入れ替えたりが簡単にできるテキスト入力のアプリケーションがアウトライナーだ。全体を緑で塗る、明度上げた色で光を塗る。影は紺で塗る。そのあと金属を塗る。服を塗る。金属の影を塗る……そんな風にまとめながら、各工程で塗料はどういう状態なのか、筆の種類の選択理由などをまとめた。

 

 

そうすると、作業自体が洗練されていることに気づく。お手軽作業だから早いんじゃない。しかも早く仕上げるために色彩理論を用いたり、下地の色を活かすことが多い。重ねて塗るのだから、それぞれが重なっている様子がわかる方が効果的。それでいて色彩理論にある程度忠実出れば雰囲気の良さが出るというわけだ。

 

まとめた手順をもとに手元のドイツ兵を5体塗ってみることにした。エアブラシを使う工程は、スプレーで代替したし、下地が透けるようにするためのものもファレホのグレーズメディウムを使っている。色も、塗りたい色に置き換えて塗り進めた。まぁ、早いんだなこれが。

 

やってみてわかったのは、単純にうまくなるということだ。動画を見るだけでもうまくなるかもしれない。ただ、楽しみ方をいつもと変えたくて各工程を整理するというパートを入れた。そして、それが楽しかったし、そのおかげで今までの自分からは想像もつかない成果が得られた。まだまだ残された工程はいくつかある、今日の夜、これから最後まで進めていきたいと思う。

 

↓抜き出したものは下記に記載してあります↓

 

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