Re:11colors

毎週水曜更新(2021年9月現在)。革靴、模型、日常。

左手の先にプラモの存在を目撃する PLAMAX minimum factory ディードリット

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我が家に美少女プラモデルが来ました。ありがとうございます。

ロードス島戦記ディードリットさん。我が家ではエルフ子と名前がつきましたが、名前がつく程度の存在感という時点で我が家の人形の中では特異な存在。

 

このプラモデルに流れる根底のビートは一見明らかで「俺も綺麗な女の子を作りたい」というものだと思います。5色の、そしてどれも綺麗な成型色はコントロールされた美しさがあって、最高ですね。私は、綺麗な女の子を作りたいのかは自分でもよくわかっていませんが作っているときは楽しかったです。このディードリットさんをはじめとしたプラマックスのシリーズ商品はその辺の楽しさをキープすることに意識が向いていると思います。

 

つまり、切って貼ることとデカールを貼ることさえできれば一定の成果として綺麗な女の子が得られるのがこのキットの特徴です。これは見逃せない事実で、出来上がったときの最低ラインがかなり高いということです。ベージュ一色、あるいはガレージキットのようなものではこうはならず、反対に技術の粋を集めたバンダイの一連のシリーズのもののような積み上げ方よりも手順が少なくシンプルで、コースターのような速さがあるので爽やかに完成まで進められます。

 

あるいは、シンプルであるが故の良さが出ていると思います。

複雑な曲線やシェイプをサーっと形を追って色を分けるだけでも、そこに立つ良さがあるのはポーズの良さや成型色の色合いがなせる技ではないでしょうか。

 

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さて、このプラモデル。これがプラモデルであるなと私が思ったのは左手です。髪の中に突っ込まれたその左手はパーツが存在していません。ここに隠された「これはプラモデルである」というビートの痕跡を伺うことができるとすら思います。

 

てっきり存在すると思ったのはなんででしょうか。頭の中でプラモデルではあるがフィギュアのようなものだと思ったからですかね。フィギュアといっても可動無可動とあると思いますが、前者だったら左手は存在するでしょうし、後者だったら髪とくっついていると思います。私たちはディードリットを作るときに手首から先がない左手を(もしかすると私のように左手があるもんだと無意識で思いこみながら)作り、その先は「髪の毛の中に入っていること」として組み立てを完了させます。

 

他にも興味深い点はいくつも見受けられますが、何の気なしに作っていて「お、左手無いぞ」という気づきはこのキット固有のもののように思えます。

 

また、美少女プラモ特有の文法というかハイライトを味わうことも見逃せません。

美少女がそうである理由は顔が美しいからというわけになるのですが、このキットも例に漏れず顔周辺の密度がぐーっと上がっていく最後の工程は

 

「そこを成立させないと他がいくら上手くてもダメ」

 

ということがよくわかります。

なので、瞳のデカールはバリエーションを含めて6回チャレンジすることができますが、右目と左目をそれぞれ成功させる必要があることを忘れてはいけません。タイトロープを渡るような福笑いを行うことになりますが、かわいいポジションを、いちいち説明書ひっくり返したりしないで完成写真を見ながら探すのはストレスがなく、程よい忍耐が求められるのでストレッチのような感覚で、終わった後は気分がいいです。

 

残念ながら私はまだこのジャンルのプラモの組み立てに慣れておらず、顔周辺のパーツがうまくはまらなかったので一度首から上のパーツを切り離して組み合わせてしまいましたが、しっかりと仮組みを行って貼り合わせることができたら、なんと楽しかったことかと今でも思います。

 

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そして最後に一つ。デカールに貼られているキット名の部分を切り取って貼ることでとても綺麗な立像としての姿を表します。キット名を然るべきレイアウトで置いてくれるのは私にとってはとても素晴らしいギフトでした。

 

初めて食べたものがとても美味しかったような感覚で、今の感想を率直にいうと「おかわりしたい」といったところです。

 

↓模型はもれなく組み立ててブログにのります。

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