エデュアルドのファルツを作ったときに張り線という作業そのものが楽しかったので、それだけを楽しみながら良いものが作れるのかという話をします。
張り線は、模型の作業の中では「組み立て」の延長線上にあると思います。作業内容は切って貼るだけなのでつくづくそう感じます。塗装やデカール貼り、トップコート、研ぎ出し、ウェザリング……どれとも違うし、上げれば上げるほど組み立てに以下に近いかがわかる。組み立ては模型の作業の基本だと思いますが、その延長線上の作業の割にどこか特別な雰囲気が模型に漂うので作業に対して得られる結果は思いのほか大きいです。
色も塗らずに組み立てた後に張り線をするというのは実際にはもったいない気がするものの、一度作業をしてしまうとそうでもないような気がします。先ほど言った通りで作業自体は組み立てと変わらないから。
また、そうした作例をいくら探しても見つからなかったのでやってみることにしました。誰もやってそうにないことをやるのは楽しくて、ドキドキしますね。
仕上がりはとても興味深いと思います。これは模型のまだ、そこまで明らかにされていない部分が浮き彫りになったから。
それは最初に挙げた模型を作る中で起こる作業の話。
それぞれの作業は実は求められる能力がバラバラです。塗装と組み立ては全く作業が違うといってもよい。それでいて人形とマシンでは塗りのロジックが異なったりするので大変です。模型は実はそんな風に「模型作り」といってもいろいろなことを行いながら進んでいきます。
普通に、組み立て→塗装→仕上げと工程がスライドしていきますが、よくよく考えるとそれらは全然違うことをしています。
張り線は作業工程上は仕上げに該当しますが、手の動き、使う道具の観点からの作業分類的には組み立てに当たるのでそこに不思議の種があります。
つまり「張り線がなされる飛行機は塗装済みである」というなんとなくの常識が壊されるわけですね。だから、なんか妙に面白い塊になっています。ファインモールドの1/72というサイズ感と選ばれたモチーフ、メタルパーツと多くの要素に助けられながら。
成形色がグレーでない飛行機が欲しいと言いながらも無難に黒のテグスを買っているあたりに自分も随分染まったものだと思っていますが、黄色の成形色に青いテグスとか、最高だと思ってます。
↓模型はもれなく組み立ててブログにのります。
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