どの時間も、誰かが活動している。それは普段と違う日常を自ら選んで、活動することで確認することができる。
日曜日の朝は早起きして東京駅から出る都04のバスで、豊海ふ頭へ海鮮丼を食べに行った。朝8時ころに店に到着すると、ちらほら人がいて驚いた。観光に来たっぽい、大学生くらいの年齢の男女や、現場仕事を終えた男性などで、明らかに自分と違う生活をして今日ここにいるということがわかる。
その後は自転車乗りのライダーの二人組が数組入ってきて、これはこれで「早朝から自転車に乗っている人がいるのだな」という感じで「自分が普段寝ている休日の朝は、誰かにとっては主な活動時間である」ということを知ることができて、面白かった。
「朝早くても、飯を食べれば目は覚めるかな」と思ったらそんなことはなく、微妙に眠い。それに朝でも暑かったので頭の中はぼんやりしている。
次の目的地はどこにしようかなと思うと、たいていは11時からのオープンという感じで、若干手詰まりしてしまった。とりあえず、東京駅に戻ろうとバスに乗りながら、丸善の営業時間を調べると、なんと9時からやっていた。なので、丸善へ向かい、買い忘れていた本を購入し、店内のカフェで時間をつぶす。
11時オープンで、ここは行きたいと思っていたのが鶯谷の萩の湯だ。11時を少し回った時間に到着すると、すでに他のお客さんが結構いる。彼らはどんな人なのかというと、ランナーやライダーで「朝のうちに運動する」
という感じで、私と異なる時間を過ごしていた。
風呂に入るとさすがに目が覚めてきて、それと同時に頭もさえてきた。まだ午前中を少し回ったころに帰宅した。一日のスタートを早くすると当たり前だが、残り時間が増える。
このまま寝てしまってもよかったが、時間もあるのでワンフェスで買った内藤あんもさんが手がけた、ウマ娘 プリティダービーのメジロマックイーンのフィギュアを塗ることにした。うまい飯を食べ、良い風呂に入ったので頭がクリアになっているのか、いつもより視野が広い。
なので、普段とは違う塗装方法で全体を仕上げることができた。全体的にぼんやりと仕上げたので、フリーハンドのラインのヨレも許される感じだ。そして、それを「許容値まで持っていく」という観点では、描きはじめと終わりの、細くなってしまっている部分を、キュッと手直しすれば良いことも分かった。
朝早く起きて、誰かが生活している時間にちょっとお邪魔して、いつもと違う日常を過ごす。
そうすることで「あー、人っていろんな時間で生きているんだな」という、当たり前のことを身をもって知ることができた。いつもと違うことをしたからか、脳と手の接続の選択肢が増えたのだろう。「考えることと、行動がいつもと違う」という現象の痕跡としてメジロマックイーンが出来上がったのが楽しかった。
模型趣味は、何かを作り出しているような感覚になれるのが楽しいなとつくづく思う。実際には、すでに用意されたものに手を加えているというだけでもある。とはいうものの、絵を描く人が早朝の光をとらえたいと思い、朝早くからスケッチするような感覚を、模型の塗装を通じて楽しめたのは、本当に良かった。
-海鮮丼を食べたところ-
マグロ卸のマグロ丼の店(トヨミフィッシャリーズテラスは昔の名前みたいです)
-今日の物販-