「欲しい物があったら地球の裏側まで探せ」というのは服好きの友達と話す中で聞いた言葉だけどこれだって、俺の欲しいものだった。
勧められて気になる。そして買う。まだ趣味として成熟していないうちは良いと思ったもの気になるものは買いまくって、吸収し続けて栄養にする。
筋トレでは食べることも才能の一つとされるようだが、趣味でも似たようなことが言える。
この特徴的なフォルム。トタン板のような波打つパネル。
谷中に止まっていることを俺は知っていた。これか、Hバン。
この特徴的なパネルたちは塗装と組み立てで面白い体験をもたらす。
塗装時は、実車に刷毛で色を塗るような感覚をこの波板に沿って筆を動かしていくことで得ることができる。これは本当に驚くべきことで、私が普段言わないようにしている
「プラモデルって本物の構造を知ることができますよね!」
という言葉を思わず使いたくなる。シャッターとか、そういうものにペンキを塗っている感覚がそのまま蘇るし、この車自体も様々な色で塗られ楽しまれているので余計にその行為がリアルだ。筆で乗っていく塗料、凸がレールになった凹みに筆を走らせる感じ。
組み立てに関しても板と板を組みわせて箱を作るということで、これもなんか妙な本物感。というか、立体的な何かを作ってくれと言われたらまずは板と板を組みわせるだろう。そういう、原始的ななにかを思い出させる。ああ「コンテナ」的だ。
加えて荷室を作るときの強度をもたせる方法は、これは何でしょうね。プラモデルっていうか強度計算とかそういう世界なんですかね。実車の中は見たこと無いからあれなんだけど、頭がいいですよね。普通のことなんですけど、この普通を味わう経験が私にはなかったので「へーそうなってるのかなるほど確かに」と感心してしまった。
あと、スペアタイヤをつける部分の凹みが裏面に響いている感じとかも良い。
この板たちで立体を生み出す経験は他のカーモデルとは少し違う。
そして「プラモがかっこいい」ということはは全てのパーツがパチっとピッタリ合うことだったり、精度の高い立体であることだけではないことを知らされる。
俺が作った板の塊、Hellerのデカールに支えられて更にかっこよさを放っています。
大変だけど楽しかったので、その楽しいだけを抽出したいのでもう一台作ります。
今日の物販
CITROËN ORIGINS 100年のシトロエン (BIGMANスペシャル)
- 作者: 世界文化社
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2019/05/31
- メディア: 大型本
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