Re:11colors

毎週水曜更新(2021年9月現在)。革靴、模型、日常。

とびきりの霧吹きの透明度

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実家暮らしの頃から使ってた霧吹きが色もデザインも1ミリも好みじゃないことに常々腹を立てていたが、当時気軽に手に入るものはこれしかなかったのでその記憶が我が家にある存在理由だった。ショッキングピンクでボトル部分はペコペコ柔らかくて全く納得のいかない姿。

 

そろそろそんな存在理由を許す必要もないなと代替品を100円ショップで買ってお別れ。スモーキーな白い半透明のボトルに黒いグリップ。こういう普通のが良いと思ったのも束の間。使おうとすれば水をうまく吸い上げないし噴射口を捻って射出角度を調整するとポタポタと水が垂れる。なかなか困ったやつだ。まぁでも仕方ない、こいつとしばらく仲良くしようと思ったらトリガー部分が折れた。先代のピンクも100円ショップで買ったがこうはならなかったので唖然とした。

 

霧吹きを何に使うのかというと、寝る前に明日着るシャツに水を霧状に吹きかけてシワを伸ばすためであり、それが使おうとしたら壊れたというのは正直なところ腹が立ったし、自然と「死活問題だ」と思った。とりあえず霧状に液体が出るものとしてファブリーズでシワを伸ばしたが納得いかない。深夜に「霧吹き」とヨドバシドットコムで検索をかけると具合の良い霧吹きが見つかったので注文しその日は寝ることにした。

 

次の日、到着した霧吹きを見るとまずその見事な造形に驚きを隠せなかった。「素晴らしい」と素直に思った。素晴らしいのはボトル部分の透明度だ。ペコペコなピンクでないことはもちろんだが、早々に離脱したスモーキーなボトルは透明度を高めることやしっかりとした厚みを100円という限られたコストだと実現できなかったのだと直感的に理解した。

 

愛おしい透明のボトルの霧吹きはトリガーを握り込むとシュッと良い音を立てながらかなり広角にきめ細やかな霧を吹き出す。シャツは程よく湿り、パンパンと音を立てながら生地を手で伸ばすとシャツはハリを取り戻す。

 

「使ってて心地の良いものを揃えましょう」というのはKu:nelがファッションの領域に足を踏み入れてきてから「厳選された良いものと暮らす」と見た目を変え、今は「ときめかないものは捨てる」と言った形で「丁寧な暮らし」を俺たちに押し付けようとしてくる。

 

そんな中で買った霧吹きは、プロダクトとして美しく使って楽しく、見た目も良い出来だ。もう一度言うがボトルの透明度が良い。この際売りである「振り子式」なんてのは脇にのけていいと思う。それくらいに見た目がいいのだ。

 

日常でマジで使うものをすんなりアップデートするといきなり気分が良くなる。先にあげた姿形を変えたスローガンたちはきっかけに過ぎない。毎日使ってるよくわかんないものをバシッと買い替える。やりましょう。