Re:11colors

毎週水曜日更新(2024年6月現在)。模型、日常。面白いことあれば他の日も

演劇って残らないのが俺にとっては良いっぽい。 ザ・フラジャイル レフトチームを見に行った。

 

 

もう1回見たいなって思ったとしても、それは翌日とか、翌々日に見に行かないと難しいことが多い。人が集まって何かをやるってこういうことなんだって思う。

 

昨年夏くらいから、演劇を見に行く日がポツポツある。3ヶ月に一辺くらいのペースだろうか。今回は「ザ・フラジャイル」という演目で、レフトチームとライトチームという異なる2つのエピソードからなるもの。

 

目当ては土橋銘菓さんという女性で、なんとこの人、驚くことに俺の夢に二回も出てきた。一回目は、テレビでアイドルとして活動している様子を観ていたら、土橋さんが「違うっす!これは違うっす!」と頑なに否定する夢。二回目は、画面に映るキラキラした彼女を観ていたら「ねー、これって、誰だと思うー?」と何度も何度もからんでくる夢で、一回目と真逆の内容。彼女が実際に別名義でアイドル活動をしているので妙に現実感のある夢を二度も観たことになる。

 

さすがに実際に見に行くかと思い、夜中に喫煙スペースでタバコを吸いながら予約した。本腰を入れて予約しようとすると「疲れてる」だとか「忙しい」とか理由をつけて、どうしても腰が重くなるのに、こうやって片手間にやるとすぐに出来るのってなんでだろうね。

 

 

池袋にある、スタジオ空洞という場所で観たのだけど、これが本当に面白かった。階段を降りていくときに「空洞じゃん」って思った。如庵とか待庵とかさ、茶室の名前と似てるんだよ「これからこういう空間に入るんだぞ」っていう感じが。

 

演目自体はノワールコメディという触れ込みだったけど、確かに「Noir」だった。ブラックではないけど、黒い笑いって感じ。テレビや映画だと、もっといろいろなものが凝ってしまうから、やっぱり演劇には演劇の良さがあると思った。あと、舞台と座席が地続きというか、明確な境界がないのが本当に新鮮。これ、ちょっとクセになってきてる。何を見に行くにしても次は一番前に座りたいなぁ。

 

土橋銘菓さんを見に行ったつもりが、シレッとストーリー全体を楽しんで、演者の方々に笑わせてもらった。一番好きだったのは警察のお姉さんが、15万票のうちの7票のことを「ウルトラレア」って言ってたところ。時代性のあるセリフだよなぁ。それとは別に、土橋さん演じる白銀さんの押し引きの感覚がズレているのはマジで面白かった。水に映る影がどうのこうのっていうやつ。良く覚えていないんだけど、ニュアンスが気に入ったので俺も仕事で使いたい。

 

 

レフトチームが面白かったから、ライトチームも見に行きたかったんだけど、予定があわなくて観れなかったんだよね。残念だけど、そういうところも生身の人間がやっているって感じがして、割りと好きだなって思ったりした。今って、良くも悪くも何でも残るから、無くなるからこそ大切に思えるというか。

 

 

そうそう、そもそも土橋銘菓さんを知るきっかけとなったのは、俺が最初に観た演劇に出ていた、沈ゆうこさんという俳優の方がYouTubeの雑談で話していたからだ。その沈ゆうこさんと、ザ・フラジャイル レフトチームに出演されていた、土橋銘菓さんと、梅田優作さんの三人で「赤を張ってブルー」という演劇をやるんだって。

 

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