石付きの指輪が欲しいなと思ったのは、ヴィンテージのスターオニキスの指輪を数年前に見せてもらったからだ。オニキスの中にスターと呼ばれる光が交差する部分があるのがスターオニキスならではといった感じで、その見た目に魅了された。ただ、その指輪はデザインが女性向けであり、私が着けるにはミスマッチのものであった。
ヴィンテージのジュエリーで石のついた指輪を探そうとすると、どうしても男性向けのものは少ない。それ以外で手軽に手に入るものというとインディアンジュエリーがそうであるが、ファッションがジュエリーに引っ張られてしまう感じがする。カレッジリングなんかもそんな具合で、ジュエリーが属性を規定してしまう感じが苦手だった。ombre bijouxの指輪はジェンダーレスということでつける人の性別を選ばない。これはデザインがプレーンである、凹凸が少ないという解釈が一つの正解だと思う。石はダルメシアンジャスパーを選んだ。ダイヤモンドのような貴石ではなく、天然石の風合いを生かした形でこういうデザインの指輪を現行品として販売してくれるのはかなりありがたい。
5月頃のポップアップストアを不精して行かなかったら、11月まで待つことになってしまった。スケジュールの都合で12月に開催場所である新宿のNewMANへ行って購入した。指輪のサイズは奇数でラインナップされていて他にもオーダー可能ということ。
指輪が、というよりこういう細かくてよくできたものが好きなので、いろいろと店員さんと話をした。途中で「既製品は既製品で”これは”という石を選んでいる」と話していたので、本当か? と思ったがオーダーで私が石を選ぶよりは作っている人が良いと思ったものをつける方がいいので既製品を購入した。サイズは17号だった。会計のときに「じつは、この指輪たちは私が作っていて……」と店員さんが話してくれた。ずっと、販売担当の人が店に立っていたと思っていたので、良い石を選んでいるというのはそうかもしれないが、作った人の話ではないよなと思っていた。ただ、そうではなかったというわけだ。売る人と作る人が同じというのは商売のもっとも理想的な形態だと思っている。なので、そうであると何かを買うときにとても嬉しい時間を過ごせるので、得した気分だ。
今日の物販